●白薔薇の蓋を開けば 旋律は流れ出し
鏡張りの舞台の上 踊る少女微笑む


○目眩く時間(とき)は過ぎて 鍵の音静寂に響く
閉ざされた箱で私 あなただけ想う

○甘い 夢を 見せて あげる

○煌びやかな小箱の中 旋律に包まれて
たった一人だけを見つめ 踊る私はdoll


○金糸の髪 翡翠の目 雪より白い陶器の肌
美しいこの身全て あなただけのもの

○現 なんて 忘れ ましょう

○輝き出す小箱の中 旋律を奏でるは
たった一人のためだけに 歌うあなたのdoll


○●響き渡る鐘の音色 魔法解けた此処は
二人の手で造り上げた 箱庭(はこ)という名の楽園(エデン)


○無垢なる天使を装い 誘うは罠の中
絢爛豪華な箱庭 自ら囚われたの

○許されざる想いの果て 神に背いた私
狂いきったこの世界で 永遠(とわ)の愛手に入れた

(●ありふれたこの感情は 紛れもない恋で
宝物をしまうように 箱庭閉じ込めた

●鏡映し同じ瞳 互いだけを映す
狂いきったこの世界に 囚われたのは僕)

○リン
●レン


ひらがな ( )は1音分

しろばらのふたをひらけば せんりつはながれだし
かがみばりのぶたいのうえ おどる(しょ)う(じょ)ほほえむ

めくるめくときはすぎて かぎのおとせい(じゃ)くにひびく
とざされたはこでわたし あなただけおもう

あまい ゆめを みせて あげる

きらびやかなこばこのなか せんりつにつつまれて
たったひとりだけをみつめ おどるわたしはどーる

きんしのかみ ひすいのめ ゆきよりしろいとうきのはだ
うつくしいこのみすべて あなただけのもの

うつつ なんて わすれ ま(しょ)う

かがやきだすこばこのなか せんりつをかなでるは
たったひとりのためだけに うたうあなたのどーる

ひびきわたるかねのねいろ まほうとけたここは
ふたりのてでつくりあげた はこというなのえでん

むくなるてんしをよそおい いざなうはわなのなか
けんらんごうかなはこにわ みずからとらわれたの

ゆるされざるおもいのはて かみにそむいたわたし
くるいきったこのせかいで とわのあいてにいれた

ありふれたこのかん(じょ)うは まぎれもないこいで
たからものをしまうように はこにわとじこめた

かがみうつしおなじひとみ たがいだけをうつす
くるいきったこのせかいに とらわれたのはぼく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

DOLL

魅月 祐さまの曲 http://piapro.jp/t/QfmN に歌詞を付けさせていただきました。
オルゴールのような音色の可愛い感じの曲だったので、その雰囲気のままでも良いかとも思ったのですが、少し恐ろしさというか対極のものを入れた方が映えるように思えたので「可愛らしさの中の毒」をコンセプトに作詞してみました。

途中までオルゴールの歌に見せかけた、中世ヨーロッパ風世界で織りなされるインセストの歌です。リンレンを双子あるいは兄妹に見立てて書きました。イメージとしては「閉鎖空間の中で繰り広げられるおぞましくも美しい宴」。
オルゴールと城館を箱(箱庭)という点でかけたつもりでした。
他の表現も同じようにダブルミーニングを意識してがんばったつもり。
最後まで聴いたあとにもう一度最初から聴き直してみると印象が違う、そんな歌を作りたかったんです。

英単語の「doll」には「人形」から転じて「美しいが愚かな女」の意味もあるので、ミスディレクションを狙うと同時に、それを演じて欲しかったものを手に入れた少女、という意味も込めてみました。

閲覧数:186

投稿日:2014/05/04 22:54:38

文字数:1,015文字

カテゴリ:歌詞

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