「ねぇマスター、クリスマスってどうやって過ごすものなの?」

「んー…なんかこう、ケーキとチキンを食うとか。あと、とりあえず『メリークリスマス』って言っとくといいと思うな」

「じゃあマスター、『メリークリスマス』の『メリー』って何」

「あー…なんかあれ、『おめでとう』とかそんな感じ。ほら、『ハッピーバースデー』の『ハッピー』みたいなノリで」

私の問いに、蜜柑の皮を剥きながら適当に答えていくマスター。

…いつも思うんだけど、その薄皮まで全部剥く食べ方はどうなんだろう。
白いすじを取るというのならたまに聞くけどなぁ。

「あ、あとさぁマスター、『サンタクロース』って何者?」

「えー…なんかその、クリスマスイブの夜に寝てるいい子の枕元にプレゼントを置いてく…謎のじーさん」

「『いい子』かぁ…。私はもらえるかな?」

「そうだなー…ちょっと、十六歳じゃあ『子』っていうには微妙なんじゃないか」

「そっかぁ。じゃ、無理かなぁ…」

そんな風にマスターの言葉に納得して、私はサンタクロースからのプレゼントを半ば諦めていた。
でも、クリスマスの朝、私がベッドの上で起動すると枕元にサンタクロースことマスターからのプレゼントがあり、嬉しくてまだ寝ているマスターの部屋に駆け込み報告したのを覚えている。

…そう、『覚えている』。
これは、遠い過去にあった事。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

それでも僕らは歌い続ける 番外クリスマス編

独自設定の長編、「それでも僕らは歌い続ける」と同じ世界観で、デッドボールP様の『金の聖夜霜雪に朽ちて』をモチーフにさせていただき書いた小説です。
全然歌詞内容生かせてないです。申し訳ありません。

前のバージョンで続きます。



…まだ日付的にクリスマスだよね?セーフだよね?

閲覧数:174

投稿日:2010/12/25 20:51:57

文字数:586文字

カテゴリ:小説

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    時給310円

    ご意見・ご感想

    こんばんは、クリスマス小説書かれてたんですね……今ごろ気付いてノコノコやってきました。切腹。
    いまさら感ありありですが、読ませて頂きました。

    る!

    言った! 言ったんですよねコレ!? 言ったんだと勝手に解釈します、これがすごい嬉しかった!
    この頃のデPって、こういう強力な切なさ爆弾が仕掛けられた曲を作ってましたよね。今でも、ある意味切ない曲は多いですがw
    さっくりシンプルに、ストレートにノベライズされた作品だと思います。長編と同じ世界ということは、丹田ミクさんとは別のミクさんというわけですか。他にも色んなミクがいるんでしょうね。中には「ハロープラネット」のミクもいたりして……あああ切ない (´;ω;`)

    本編の方もお待ちしております、がんばって下さい!

    2011/01/15 00:00:07

    • スコっち

      スコっち

      こんばんは、時給さん。

      せ、切腹ですか!?ちょ、思い止まってください!
      大丈夫ですから!うち、まだ棚の上にちっさいクリスマスツリーの置物とか置いてあるし!
      今ごろなんてことはないですよ!
      まぁ、真面目な話、書いてからどれだけ時間があいてもコメントをもらえるとそれだけで嬉しいですし、本当気にしないで下さい。

      「る」は、正直書こうか書くまいか迷ったんですよ。曲の方だと言えなかった感じだし、結局最後まで言えなかった、ということに意味があるような気もして。まぁ、時給さんの言ってる「強力な切なさ爆弾」的部分ですね。
      でもやっぱり言わせてあげたい、いや言って欲しい、という気持ちがあって、結局このようなどちらとも取れそうな、読む人に解釈を任せるような形にしました。

      ノベライズがシンプルな感じになったのは、世界観を自前で流用したのもあるかもしれません。「こういう世界観だよー」というのを描写する部分がない分、より簡素な文になった感じです。

      長編の世界には沢山の「初音ミク」がいて、そのうち一人が今回の「金の聖夜?」のミク、という感じなので、確かにハロプラのミクもいるかもしれません。
      というか、その絡みの話も書きたかったりするのですが、なかなか…。
      あの世界観で書きたい話はいくつかあるのですが、とりあえずまずは本編をちゃんと進めていきたいと思います。

      では、感想ありがとうございました!

      2011/01/16 20:14:09

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