「吾亦紅につけて、」

拝啓 青空も懐かしく
何度も書き直したような雲
伝えたい言葉は中枢で止まって

2、3年前の曖昧な記憶
不完全だけど覚えてるこの曲
嘘じゃない、足りてない、
もっと貴方の言葉に触れていたかった

滲んだ便箋、夏は嫌だな
思い出してベランダに出る
ごめんね、乾いた土が
いつになく寂しそうだった

感情だけじゃどうしようもない
こんな歪んだ想いは伝えられないけど
貴方が惹かれた踏切の音で轢かれたい
感覚だけじゃどうしようもない
理解できてないときっと伝わらないけど
貴方が書いたノートの端で指が切れたような痛みが走った


拝啓 涼風心地よく
新しく取り出したような雲
伝えたい言葉が出力されないまま

二、三日前のメッセージ
一人懊悩する数十分
蓋然的な結末に
安心して、おやすみなさい

感情だけじゃどうしようもない
こんな歪んだ想いは伝えられないけど
貴方が焦がれた夏に憧れていたい
感覚だけじゃどうしようもない
理解できてないときっと伝わらないけど
貴方が書いたノートを読んでこの世界に満足したの

感情だけじゃ
感情だけじゃどうしようもないけど
貴方が動かされた虚構の世界に閉ざされていたい
感覚だけじゃどうしようもない
こんな歪んだ世界に埋もれるくらいなら
貴方が慕った少女にこの手紙ごと撃ち抜かれたい


私のことは知らなくて良い
私のことは見てなくて良い
ただ、伝えたかった
貴方に救われた心で
私、少しは笑えるようになったよ

感情だけじゃどうしようもない
こんな歪んだ想いでも捨てられないの
貴方が求めた情景に溺れたい
感覚だけじゃどうしようもない
こんな歪んだ憧憬を抱いた私の手紙を
吾亦紅につけて、貴方に送りたい
吾亦紅につけて、

ライセンス

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【GUMI】吾亦紅につけて、【オリジナル】

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投稿日:2022/06/26 23:20:38

文字数:739文字

カテゴリ:歌詞

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