「只今ー」

学校から帰った私は誰もいない家に条件反射に帰りを告げた。
電気とテレビを点ける。

一人暮らしを始めて半年。
両親から一日五回は電話が来るため、最近は五回中三回は無視している。
てかそんなに電話するくらいなら家に来いよ、面倒くさい。

こんな生活だけどとりあえずは自由気ままな平凡な生活を送っている。



さて、そんなめんどくさがり(自分でわかってるんだv)な私には生まれつきわかることがある。

“ヒト”がいつ死ぬのかがわかるのである。
その力のせいで人の死に際を目撃したこともある。
勿論それは私も例外ではなく、予感ではあるが、私はもうすぐ死ぬだろう。



学校が終わって家に帰る途中、私は実家に暮らしている弟に電話した。
弟は私が死を予言することを知っていた。
そして弟も生まれつき変な力があった。
死人の気配を感じることが出来るのだ。
じゃあ死んでからでもいいんじゃないかと言われたらそうじゃないんだなぁ。
私は開口一番、静かにこういった。





「私、もう少しで死ぬかも」





弟は何も言わなかった。
というより通話口から何も聞こえなかった。



タイヤに潰された携帯。


宙を舞う自分。


目の前に広がる赤、紅、朱。


薄れていく意識。


痛みは感じなかった。
ぼやける視界の中、最後に見えたのはもう使えなくなった携帯だった。














気がつくと自宅にいた。

自分の部屋の扉を開くと扉の前に母がいた。

眼に涙を湛えて私と弟のレンと、友人の写った写真を眺めていた。
私のベッドに座ったレンは、私に気付いたようすだった。
母にばれないようにベッドをポン、と一回叩いた。
私はベッドに座った。
母は私に気付いてない。
弟に見えて母に見えない。
そこで私は悟った。


「ああ、私死んだんだ」


レンはうつむいて若干頷いた。
片眼から涙が流れた。




私の魂が未だここを彷徨い続けているのを、ヒトは知らない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

死の予感

県民の日ーv
土曜参観の振り替えじゃないけど休みが二日あるっていいな!


暗いのかいたよー
死を感じちゃう双子v
設定では両親は凡人ですー

交通事故目撃したことありますよー、二、三回。
家の地区がなぜか痴漢と死角が多くて。
よく轢かれそうになりますよ、頻度的には三カ月に一回くらい。
事故に気をつけてくださいねー

閲覧数:338

投稿日:2011/11/14 09:34:06

文字数:840文字

カテゴリ:小説

オススメ作品

クリップボードにコピーしました