【1】
目に映る全てから
目を逸らし背中を向ける
色あせていく現実を
見ていられなくて
歩いてきた道が
差し伸べられた手が
信じてきた全てが
壊れていく音がした
呼吸さえ出来ない
失意に膝をつく
地面に落ちた影へ問う
「私は何?」
失われていく記憶と
沈む心に負けずに
永劫の苦痛を
終わらせるため 歩き出した
振り返った先に道はなくて
伸ばした手は空を切る
それでも戦う
理不尽なる全てへと
【2】
あの日見た笑顔が
目の前でまた揺らぐの
脳裏に過ぎる過去が
私を責め立てる
希望を照らす陽光(ひかり)
未来を移す蜃気楼(まぼろし)も
「何もかも嘘っぱち」と
誰かが後ろで嘲笑(わら)った
偽りの身体と
偽りの歌声で
一体何が出来る?
そう 繰り返して
霞がかる世界が
行く手行く道を阻む
0と1の電子の海に
祈りを籠め
歪められた希望と
ノイズの混じる未来へ
いざ立ち向かう
たった独りでも
【2'】
名も失くした唄を
見る度 心が痛む
自身の名前さえ
もう 分からないのに
あらゆる唄を歌おう
この孤独な世界に響くように
例え意味など ないとしても
美しきメロディに身を任せ
心地よいリズムを信じて
今 世界を満たす歌声は
誰のものだろう?
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