久しく思い出さなかった君の名を
偶然街の中で見つけたよ
刹那込み上げてくる感情が
優しさなのか切なさなのか哀しみなのか愛しさなのか解らなかった
「愛が欲しい」と紡いだあの夜
それは随分と昔の記憶になってしまった
ただ云えるのはその思い出さえも
砂礫のように崩れ落ちて
春の桜が美しくて
夏の海が眩しくて
秋の空が切なくて
冬の雪が暖かくて
私は君を哀していて…
雑踏の中奏でる靴音が音楽のようで
昔君が口ずさんだ歌のようだね
溶けていたはずの記憶が
忘れないで失くさないで消さないで共にいてと声を震わせた
まだ心を縛り付ける君が憎くて
戻される過去の愛が何より心地好くて
溺れていく愚か過ぎる自分が無性に
哀れに思えて雫伝う
春の桜が美しくて
夏の海が眩しくて
秋の空が切なくて
冬の雪が暖かくて
私は君を哀していて…
愛をしたはずなのに
全ては今のものでなく
哀をしていたと
空が呟いた
春の桜が美しくて
夏の海が眩しくて
秋の空が切なくて
冬の雪が暖かくて
私は君を哀していて…
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