放たれた風船が空へ還る
明後日の今ごろは雨らしい
電気会社の人、今日は来るのかな
灰色の血管に詰め込まれて
塞いでるぼくたちのいじましさ
こんな晴れた土曜、きみは何してるかな
きみは本当は、鏡の中のぼくなんじゃないか
だからぼくらは
ひとりの夜にこもるんじゃないか
水面さえ埋め尽くす桜の川
こうなると汚くもなんともない
白い帯が地図に引かれ、どこかでそれは黒くなる
浴槽に浸かるたびほどけていく
ぼくたちはいつも誰かのパロディ
そんな日々を縫い合わせて、ギンガムチェックはできていく
きみは本当は、鏡の中のぼくなんじゃないか
だからぼくらは
誰かを見つめて 今を見つけて泣くんじゃないか
いびつなぼくらは、ただ幽霊を抱いてんじゃないか
だからぼくらは
濁った鏡を愛すんじゃないか
ドロステ効果のただ中で……
【ひらがなver. 】
はなたれたふうせんがそらへかえる
あさってのいまごろはあめらしい
でんきがいしゃのひと、きょうはくるのかな
はいいろのけっかんにつめこまれて
ふさいでるぼくたちのいじましさ
こんなはれたどよう、きみはなにしてるかな
きみはほんとは、かがみのなかのぼくなんじゃないか
だからぼくらは
ひとりのよるにこもるんじゃないか
みなもさえうめつくすさくらのかわ
こうなるときたなくもなんともない
しろいおびがちずにひかれ、どこかでそれはくろくなる
よくそうにつかるたびほどけていく
ぼくたちはいつもだれかのぱろでぃ
そんなひびをぬいあわせて、ぎんがむちぇっくはできていく
きみはほんとは、かがみのなかのぼくなんじゃないか
だからぼくらは
だれかをみつめて いまをみつけてなくんじゃないか
いびつなぼくらは、ただゆうれいをだいてんじゃないか
だからぼくらは
にごったかがみをあいすんじゃないか
どろすてこうかのただなかで……
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