出来損ないのボクが生まれた。
生まれながらにして失敗作だよ。
「これはボツ」と。

作品という小さな命
生かすも殺すも君次第
涙を流してできたボクたちは
どんな姿に見えるの？

こんなボクを
破ってくれよ！
笑ってくれよ！
姿はただのデータだけど
君がいなければボクは生きていない
それでも君は
ボクを消そうと
消しゴム出して
すべて消し去ってしまうの
そんなボクを
助けてくれよ。

流行りを忘れたボクが生まれた。
こんな歌があっても仕方がないだろ。
許してくれよ。

誰かがボクの歌を聞いて
みんなを救うわけ無いだろ
命を削ってできたボクたちは
すべて儚く忘れるの？

こんなボクを
歌ってくれよ！
救ってくれよ！
姿はただの願いだけど
ボクの歌でみんなを救えないのに
それでも君は
ボクを描いて
歌詞を綴って
エゴにまみれたボクだから
そんなボクを
殺してくれよ。

君がボクを描いた時間は
君にとってかけがえない日々だけど
未完成のまま生まれたボクは
どんな作品になったの？

こんなボクを
こんなボクを！
願ってくれよ！
救ってくれよ！
姿は文字に過ぎないけど
君の歌が誰かに届かなくても
それでもボクは
君と一緒に
手を繋いで
小鳥のように翔び立つんだ。
そんなボクを
愛してくれよ。