空を巡る 太陽と月
日々が巡る 引きずるような
揃えた足 波にとられて
立ち止まると 一人残される
頭上の光は「進め」と言っている
変わり方も 分からないまま
思う大人にはなれなくて
足跡で 日々を汚していく
好きなとこ 一つずつ滲んでいく
歩いていくほど 自分を嫌いになるな
茂る草木が 絡みついて離れない
踏みしめた重い足 明日(あす)はどこに
あぁ もう これ以上は
琥珀色の 家路に 私の影
このまま 化石になってしまおうか
嘯く私に 温度を下げる
世界はまるで優しくない
琥珀色に 景色が 煌めいている
このまま 化石になってしまえ
足跡を閉じ込めて 背中に触れる
一寸先の闇に 今日もまた
言われるがまま歩いていく
光の輪
このままみんな 化石になってしまえ
(余談といいますか……、この作品の背景には、ある精神疾患に私がかかってしまったことがあります。
それは「強迫性障害」です。所謂「潔癖症」などが分かりやすい例として挙げられるのですが、広く知られていない症状や、実際に体験して見ないと理解し得ない症状など様々です。私もいくつかの症状を患っています。現在は治療を受けて随分と快復しつつありますが。
そして、一つ願ったのが『私の蒔いた不注意や過ちから、どうかこれ以上害が育たないように』。帰宅途中に琥珀色に染まった路傍に自分の影が見えて、時も全部止まって固まってこれ以上恐ろしいことが起きないように……。その願いが形になったのが、『光の輪』です。
同じように「強迫性障害」でつらい思いをされている方や、この病気に関わらず「今日の自分は大丈夫だったかな」と不安になる人達の多くの時に寄り添って差し上げられる詩になっていると願っています。)
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