私の世界には色がなかった
鮮やかな赤や透き通るブルー。
なにもかも私には同じ色
もう悲しいのももどかしいのも
全部閉じ込めてしまった

そんな時に出会った君、とあるホールで。
一目惚れした彼は絵描きさん
色彩を操る天の才 それでも私には感じない。
私の目には白黒にしか映らないのだから

君の色も知らないまま、
この世界を終えるのだろうか?
ただ一つの願いさえ 目に映すことは叶わない。
今まで多くは望まなかった
君の色が知りたい。
切望はただ、それだけなんだよ

出会って幾許もない 彼は私を描きたいと言った
嬉しいのに喜べない
たとえ君がどんなに美しく描いたとして、
私にはわからないのだから

「そうかな じゃあ僕は」
「君の見えている世界を描こう」

キャンパスを広げ彼は迷い無く描きだす
鮮やかなグラデーション
君の指が踊る
黒、白、グレイ
「これは君の見ている世界そのものだよ」
彼の絵を見たその刹那、私の世界が色づいた


君の色も知らないまま
それでもいいと思えたの
正しい色はわからないそれでも

君を想うこの気持ち
私を見つめる君の目の色

世界はなんて極彩色!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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君の色も知らないまま

色の見えない女の子の世界が、極彩色にかわるおはなし

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投稿日:2014/07/10 19:37:39

文字数:495文字

カテゴリ:歌詞

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