紅さした横顔は 母に似てと人の言う
母の顔知らずして 答えられねど

門前の小僧は習わぬ経を読み
色街の女は 何知らずとも媚振りまく

色と欲とが子守唄 
骨の髄まで街に染まり 言の葉飾って
惚れた腫れたは世迷言 
煙管の煙が目に染みて 涙がこぼれた


影帯びた眼差しは 誰に似たのか

根も葉もない噂 数多くあれども
この街にまことは ただ一つ足りとてなければ

恋の愛のはまやかしで 
信じた女は馬鹿を見る 所詮は幻
天井のシミ数えては 
枕の数だけ虚言を 紡いで重ねて

一夜の秘め事に 夢は魅せても夢は見ぬ
乱れた髪かきあげ 今宵も誰かの袖を引く


(よみがな)
べにさしたよこがおは ははににてとひとのいう
ははのかおしらずして こたえられねど

もんぜんのこぞうはならわぬきょうをよみ
いろまちのおんなは なにしらずともこびふりまく

いろとよくとがこもりうた 
ほねのずいまでまちにそまり ことのはかざって
ほれたはれたはよまいごと 
きせるのけむりがめにしみて なみだがこぼれた


かげおびたまなざしは だれににたのか

ねもはもないうわさ かずおおくあれども
このまちにまことは ただひとつたりとてなければ

こいのあいのはまやかしで 
しんじたおんなはばかをみる しょせんはまぼろし
てんじょうのしみかぞえては 
まくらのかずだけそらごとを つむいでかさねて

いちやのひめごとに ゆめはみせてもゆめはみぬ
みだれたかみかきあげ こよいもだれかのそでをひく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

浮河竹【作曲:malka様】

2019.2.5
ご採用いただきました!
https://piapro.jp/t/D8Zv


2019.2.1
タイトルは浮河竹(うきかわたけ)と読みます。
河辺の竹が水に浮き沈みするように、遊女の身の上がつらいこと(by広辞苑)

色街で生まれ育った花魁をイメージ。
わりとアダルトな感じになってしまいました><

閲覧数:302

投稿日:2019/02/01 20:25:17

文字数:641文字

カテゴリ:歌詞

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