「少し頭が痛いわ。」
昨日の母が呟いた。
だから僕は、四時半に起きて、
一人朝ごはんを作った。
想像より疲れてしまった。
これを毎朝、母はこなした。
その結果壊れたのだと、
後に気づいた、自分を恨んだ。
一人きりの戦場。
朝焼けの下、パンを焼く。
それがとても難しくてさ、
この孤独を壊したかった。
また、一人にさせないように。
誰も知らない僕になる事で、
新しい今日を生きようと誓った。
そんな、そんな朝でした。
朝一番目の、ワンマンアーミー。
食洗器との格闘劇。
決して音は立てないで。
それで目が覚めないように。
何でこんなに拘ったのかな。
答えなら1つだ。
大切な人たちのためって、
エゴに溢れた自己満足。
一人きり、冷戦の刻。
夜明けの先の、白いヨーグルト。
2人の時よりやりづらかったな。
独り立ちの時が来たんだ。
いつか、一人でいなせるように。
誰も知らない僕になるため、
廻りゆく朝日に、誓う革命。
そんな、そんな朝でした。
頼りすぎていた、あの頃にバイバイ。
しばらく一人の、朝のキッチン。
必ず意味のある孤独だ。
今この僕がその証だ。
頭の痛みが引いた後も、
独りぼっちにはさせないから。
また一緒に、朝ごはん作ろう。
猫じゃない手で支えるから。
黎明の朝、今は独り。
今日も僕はいなしてゆくよ。
今すぐ全部は難しくても、
「いつか」のための、この朝だ。
いつか、また一人になる。
誰も知らない僕になるから。
未来の朝へ、そう誓った。
そんな、そんな朝でした。
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