落胆しそうになった弟(レン)と比較し、姉のほうは普段から高揚的な性格の持ち主。普通に話していた相手が、お姫様だとわかれば、あることを告げるのだ。
「あのさ。さっきまであんたのために、お菓子づくりしてたから食べに戻りなよ」
それは昼食後に与えられた仕事で、自分とリーダーが作った“甘い奇跡”のことである。リンは続けざまにメテ姫へ言った。
「いちおうね、食べてもらう側のことを想って甘い魔法をかけてきたわ。まっ…お勉強をさせられる、あんたのイヤ〜っな気持ちもわからなくはないけど」
「あら、そうでしたの。ふりふりリボンの貴女とバンダナツインテールのお二人が、私のために……」補足になるがメテ姫は、メンバー4人の名前を知らないため、各人の特徴的な部分を指して名を呼んでいる。
「そうですよ、お姫さま。私とリンちゃんが、イチゴタルトに酸味を積み上げてきました。おまけに私は料理長さんから、目にレモンをスプレーされました。あれは痛かったです……」
「それはお可哀想に……」
ミクはリモーネ・スプレーを受けてしまったことに被害者ぶっているが、それは“つまみ食い”をした罰であることをメテ姫は知る由もない。けれども今日、初めて出会った彼女たちは、純粋な乙女心を持ってオヤツを作ってくれたことへメテは嬉しさを感じていた。
「わかりました。自分の部屋に戻りましょう。貴女たちが作ってくれたイチゴタルトに興味が湧きましたしね」
「その調子よ。あたしのスイートマジックは、最高のお菓子だからね♪」
リンが発した言葉には、思いやりが込められていた。
おもいやりシステム
ミクたちのパーティーに42の経験値が それぞれ割りふられていく
[LEVEL UP]
ミクのレベルが4から6にあがった
リンのレベルが4から6にあがった
レンのレベルが4から6にあがった
フーガのレベルが5から7にあがった
ミクは新たな【とくぎ】サヨナラ・グッバイを取得した
サヨナラ・グッバイの説明。
バトル中にMPを消費してパーティーメンバー全員を逃走させることのできる特技、それがサヨナラ・グッバイ。
ザコやボスに問わず、無意味なバトルはイヤだな〜っと思うミクの気持ちがサヨナラ・グッバイに表れている。
リンは新たな【とくぎ】マジカルアップを取得した
マジカルアップの説明。
自分のターン時にマジカルアップをおこなうと魔力があがる。
次ターンで攻撃魔法を使えば効果はなくなる。
レンは新たな【とくぎ】スライディング斬りを取得した。
スライディング斬りの説明。
敵に斬りかかる際、目の前でスライディングをし斬りつけるフェイント技。
相手にこちらの動きが予測されていないと防御されない。
フーガは新たな【とくぎ】見つめてキャッツアイを取得した。
見つめてキャッツアイの説明。
瞳を涙で潤わせて相手の同情を誘い、アイテムをねだる特技。
対象が異性だと成功率があがる。
4人揃ってレベルアップができた。しかし、それに対しリンは男子陣2人に苦言を呈した。
「ちょっとあんたたち! なにちゃっかりレベルアップしてんのよ。そういうの“魚糞の利”だっていうの知らないわけ?」
「がっ…ガール……。パーティーメンバーは近くに居ると……経験値が入るみたいだ……。そっそれに…漁夫の利だってことを言いたいんじゃないのか……?」
「……っ!」
リンはフーガからの助言に赤面してしまう。自信満々で、言事(ことわざ)を言ってみたはいいが、間違いであると解ったからだ。
だが……間違いであっても、彼女はお転婆で勝ち気な性格の持ち主。無理矢理にでも、自分の言事を通そうとフーガに畳みかけるのだ。
「あたしが魚糞の利って言ったら……魚糞の利なのよ。文句あるならさ……クラッカーヴォレイしちゃうわよ?」
リンは“ふくろ”の中から、武器装備のバットと野球ボールを取りだした。この二つのアイテムを見せて、フーガのことを脅している。
「あっ…はい……。ぼくが…間違ってました……。貴女のいう、魚糞の利が正しいです……」
バットと野球ボールのセットは彼にとって恐怖の戦慄でしかない。ボールブレイカーさせられた、あの記憶が蘇ってしまう。
「そうよね。それが正しいわよね?」
このやり取りを間近で見ていたミクとレンの脳内に──デンッ デンッ デデンッ──と、ガキ大将のテーマソングが流れていた。リンがフーガへした行為は、ひと言で喩えるならばジャイアニズム。気に入らなければ力ずくで、言うことを聞かせる暴君の象徴である。
「ああっ…青空っていいな……」フーガはそう呟きながら天を見上げ涙を浮かべていた。
ここで少し、物語の舞台を移すことにしよう。場所はイルヴァルス大陸の北部に位置する、魔導国家ジャッロと呼ばれる国だ…………。
G clef Link 姫様へのカラメーラ・ドルチェ13
次話
https://piapro.jp/t/_4oI
あしたも ともだち・・・・・・
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