＜絶叫＞


無益な時は腐り　あたしを殺す
灰色の町に降る　苦い雨のよう
嘘が騙りだす嘘　真実、何処
朝日が昇る前に　また夜になる

引出しにはナイフ　たった一つ
罪もない明日さえ　切り裂きたい

走れど　走れど　まだ辿り着けず
膝を折り　祈る真似を
するだけ　あたしは　傷付いた身体
抱きしめて崩れ落ちる


真夜中過ぎの月が　照らす頃には
黒く蠢いている　這い出す暗闇
あたしは降りて行こう　呼ばれるままに
腕を取ってしまえば　楽にもなれる

馬鹿らしい妄想　並べては
虚ろな瞳から　涙を零す

嘆けど　嘆けど　すでに何のため
ただ一人　叫んだのか
わからず　あたしは　耳を塞いでる
その声が怖かったから


走れど　走れど　まだ辿り着けず
倒れ伏し　祈るように
「生きたい…」　あたしは　傷付いた身体
抱きしめて立ち上がった

喚いた　叫んだ　声が掠れても
いつまでも　目を見開き
「生きたい…　生きたい…！」　偽りではない
あたしの本物の声


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むえきなときはくさり　あたしをころす
はいいろのまちにふる　にがいあめのよう
うそがかたりだすうそ　しんじついずこ
あさひがのぼるまえに　またよるになる

ひきだしにはないふ　たったひとつ
つみもないあしたさえ　きりさきたい

はしれど　はしれど　まだたどりつけず
ひざをおり　いのるまねを
するだけ　あたしは　きずついたからだ
だきしめてくずれおちる


まよなかすぎのつきが　てらすころには
くろくうごめいている　はいだすくらやみ
あたしはおりてゆこう　よばれるままに
うでをとってしまえば　らくにもなれる

ばからしいもうそう　ならべては
うつろなひとみから　なみだをこぼす

なげけど　なげけど　すでになんのため
ただひとり　さけんだのか
わからず　あたしは　みみをふさいでる
そのこえがこわかったから


はしれど　はしれど　まだたどりつけず
たおれふし　いのるように
いきたい　あたしは　きずついたからだ
だきしめてたちあがった

わめいた　さけんだ　こえがかすれても
いつまでも　めをみひらき
いきたい　いきたい　いつわりではない
あたしのほんもののこえ