幾千万夜(いくせんまんよる)超えきとも
貴方 忘れるるもせられず


初め会う幼き日

貴方 みにくき少年で

私は貴方見て顔歪め

それに貴方は気づいた


それより共に幾百夜(いくひゃくや)

交わしし言葉 いかほどか

私は人を寄せつけず

さりとて貴方は 優しくて


火が上(のぼ)ったは朧月夜(おぼろつきや)

貴方 倒れしは暁(あかつき)で

消え行く息に貴方は言う

ずっと 一緒にいたかったと


なぜそんなこと言うの?

貴方がなにを知るの?

私は愚者 がらんどうの姫

貴方殺(あや)むる にせもの


貴方が消えて 世が移り

崩れし廃城 一人残り

己の顔も 思い出せず

名を呼ぶ人も 居らずとも


よしや時流れ逆(さか)なれど

ああ ま た貴方に会えるならば

一度だけでも笑いてみて

貴方 を 驚かせてみたい


よしや泡沫の夢なれど

ああ あ の時に戻るならば

幸せだったと伝えたい

貴方 に 出会えて良かったと


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

(仮題)がらんどうの姫

rinさま作曲作品に投稿させていただく詩です。

和風との事だったので、
政略結婚にて望まずに結ばれた幼い殿様と姫様の悲劇のような・・・

「みにくき少年」というのは顔に傷があるとか、大きな痣があるとかのイメージです。

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投稿日:2012/02/23 09:44:13

文字数:434文字

カテゴリ:歌詞

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