どうしても夕暮れがどうしても夜明けが
私を覆い隠すように越えていくんだ
動けない私の上を必ず追い越してく
だからずっと太陽も星も嫌いだった

無理やり背中を押されてはいつも
知らない何かを眺めさせられる
記憶に残るには空虚な負の印象だけ
あぁまたお日様が私を追い越していく


どうしたら心音がどうしたら呼吸が
私を埋め尽くすように焦げていくんだ
歩けない私の下で必ず追いかけてる
だからずっと心臓も肺も嫌いだった

いきなり胸倉掴まれてはいつも
見えない何かを叶えさせられる
気持ちに残るのは数奇な負の陰影だけ
あぁまた月星が私を追い抜いていく


立ち止まるのも振り向くのも許可が必要で
名前も書けない私は受理すらされないの
自分の色を言えなくなると透明になって
声をかけられないで原っぱに置き去りになる

時計も季節も誕生日もお葬式もみんなみんな
私のそばを駆け抜けていくから大嫌いで
誰かの顔を見る前に背中しか見えなくなる
笑った顔が見たいって夢は贅沢なのかなあ

こうしてる間にもどうしようもなくなって
自転の数だけ軌道の距離だけ周回遅れになる
紡がれた軌跡すら絡まって誰のかもうわからない
あの思い出は本当に私のものだったのかなあ


もうひとつ優しさがもうひとつ希望が
私の首締めるように溶けていくんだ
眠れない私の中で必ず蝕んでく
だからずっと体温も意志も嫌いだった

時折鳩尾当てられてはいつも
消せない何かを集めさせられる
瞳に映るのは豪華な負の晩餐だけ
あぁまた全身が私を偽っていく


嘘をついて紛れ込むほど賢くないから
黙ったままでイタイのに求められる言葉
普通への微かな甘い誘惑と容易い毒の蜜
自転を止めるために支払う代償が底をつく

見えてるものは消せるもの
見せてるものは欠けるもの
見えないものは言えるもの
知らないものは好きなもの

書き留めた全部をちぎって燃やすように
記憶も自由にできたらなんて何度も何度も
何も覚えていないのに笑っちゃうよね
それでもまた忘れては安堵して泣いてる


今ここで悲しみが今ここで苦痛が
私の意味撫でるように褒めていくんだ
気づかない私の星を必ず吸い込んでく
だからずっと傷跡も麻痺も一緒だった

懲りずに首元押し当ててはいつも
編めない何かを紡がさせられる
微かに笑うのはオートな負の残像だけ
あぁまた本心が私を乗っ取ってく


眠れない夜に見てはいけないものは
起きれない朝に見てはいけない夢は

そこでただ悲しそうに笑ってる

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  • 非営利目的に限ります

全天周回遅れ

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投稿日:2025/02/08 10:54:32

文字数:1,050文字

カテゴリ:歌詞

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