「あみかけマフラー」

君が寒くないよう
編み始めたマフラーは
冬に先を越されて
編みかけのマフラーだった

君は笑い手に取る　あみかけマフラー
「ちょうど寒かったんだよね」
そんな君の言葉が　とても嬉しい
次はちゃんとできるかな

冬の風　冬の雪から
君を包むよ

二人で巻ける　大きなマフラー
イメージどおりじゃないけれど
あみかけマフラー　巻いて歩く
それだけで温かいね

お店のマフラーより
君はお気に入りらしい
それはとても短い
編みかけのマフラーなのに

君は少し寒そう　あみかけマフラー
「無理にしなくてもいいんだよ」
そんな私の言葉　かき消すように
強く手を握りしめた

冬の風　冬の雪さえ
暖めるほど

君にあげたい　手編みのマフラー
君に笑われないくらいの
あみかけマフラー　使えるのは
今年で最後になるよ

二人で巻ける　大きなマフラー
出来上がるのが楽しみだね
あみかけマフラー　来年には
手袋になってるから


/////////////////////////////////////////////////////


「あみかけマフラー」

きみがさむくないよう
あみはじめたまふらーは
ふゆにさきをこされて
あみかけのまふらーだった

きみはわらいてにとる　あみかけまふ(らー)
ちょうどさむかったんだよね
そんなきみのことばが　とてもうれしい
つぎは(ちゃ)んとできるかな

ふゆのかぜ　ふゆのゆきから
きみをつつむよ

ふたりでまける　おおきなまふ(らー)
いめーじどおり(じゃ)ないけれど
あみかけまふ(らー)　まいてあるく
それだけであたたかいね

おみせのまふらーより
きみはおきにいりらしい
それはとてもみじかい
あみかけのまふらーなのに

きみはすこしさむそう　あみかけまふ(らー)
むりにしなくてもいいんだよ
そんなわたしのことば　かきけすように
つよくてをにぎりしめた

ふゆのかぜ　ふゆのゆきさえ
あたためるほど

きみにあげたい　てあみのまふ(らー)
きみにわらわれないくらいの
あみかけまふ(らー)　つかえるのは
ことしでさいごになるよ

ふたりでまける　おおきなまふ(らー)
できあがるのがたのしみだね
あみかけまふ(らー)　らいねんには
てぶくろになってるから