小さな頃は裏に何も無いチラシが大好きで
鉛筆でクレヨンでなんでもかんでも描いてた
何も知らない世界中のこと全て記したり
誰も知らない世界中の秘密少し広めたり

ある日突然「今日からこれに描きなさい」って
たくさんの画用紙をもらったら不思議と何故か
何も描く気が起こらなくなっちゃった変なの
真っ白な紙の脇でチラシの裏にずっと描いてた

今でも少し同じなのかも知れないって思う
とびきり上等なステージで衣装で踊るよりも
騒がしい街中やみんな集まる公園で踊ってたい
きっと何でも叶いそうって信じられちゃうから


小さな頃は色んな音の出るオモチャが大好きで
ラッパでも太鼓でもなんでもかんでも鳴らしてた
何も知らない自分だけに響いてくる音
誰も知らない自分だけが知っている音

ある日突然「今日からここに通いなさい」って
横線とつぶつぶの紙とピアノの先生がいたけど
何も鳴らす気が起こらなくなっちゃった変なの
つぶつぶの紙を忘れて勝手な音を鳴らしてた

今でも少し同じなのかも知れないって感じる
カラオケの採点通り100点満点になるよりも
誰も聞いてない海や河原で好きなだけ歌ってたい
きっと何でも届きそうって信じられちゃうから


設計図通りに何もかも出来ればキレイだけど
設計図通りに何もかも出来ない私は汚い?
画用紙に描いた大好きな絵も汚いのかなぁ
つぶつぶと違った音が出たら汚いのかなぁ

あなたは違うって怒られる
あなたは汚いって怒られる
どうして出来ないのって
どうしてどうしてどうしてどうして

それはずっと前から私が一番聞きたかった
「どうして」って「どうして違うの」って
「何が違うの」って「何が汚いの」って
何も見えなくなった何も聞こえなくなった


遠くから変な声がした
歌ってるのに真っ直ぐで
笑ってるのに浮かんでて
そこから目が離せなくなって

私よりももっと狭い枠の中にいるはずなのに
どうしてそんなに自由に歌っているんだろう
どうしてそんなにどこへでも行けるんだろう
新しい「どうして」が何もかも壊してった


そして今はもう
チラシの裏は狭くなっちゃった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ちらうらをちらちら

私もチラ裏出身(?)です。

閲覧数:78

投稿日:2021/09/20 22:12:52

文字数:891文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました