この村に来て10年がたちました。
私は10年前高いビルが立ち並ぶ場所から
田んぼや森が広がる緑の場所に移りました。
理由(わけ)を聞かれても言いたくないと意地はって
小さくおびえた心を閉じ込めて
明るく接していました。

この村にきて変わったことは
私の小さくおびえてた心のカギを見つけてくれたこと
「今までどこにいたんだい」
そんな風に語りかける
幾世代超えてもその笑顔
忘れることなんてできないよ


10年前いた場所は孤独を感じ
ヒトとヒトとの間に高い高い壁がつくられた
その壁は大きくこごえるほど冷たく寒いのです。
私の悪いクセの意地をはることそれは
そんな孤独を嫌がった自分が
独りを無理に好ませた。

この村にきて変わったことは
私の小さくおびえてた心のカギを見つけてくれたこと
「美しい色のカギだね」
ずっと灰色だったのに
私が知らないでいる間に
こんなに綺麗になったんだ


ずっとこの村にいたいよ
でもそれは叶わなくて
携帯の画面を見つめ
泣き崩れた
切り捨てられたこの私が
なんでまた拾われたの?
やっとやっとカギが見つかったのに
なんで なんで なんで


東へ向かう電車の駅で
見送りに来た村人全員の顔を見つめ「ありがとう」と言う
「ねぇ、楽しみにしていてね」
そのコトバが気になって
不思議そうに尋ねる私に
ただただ笑顔で手を振る村人

いつのまにか自分の家に
たどり着いていたみたいでほら上を見上げれば灰色の空
たまっていた郵便物の
中に小さな手紙を見つけ
晴れ渡った青空の中に
キタナイ字で「大好きだよ」って

涙がこぼれたんだ
青色の涙になって

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

灰色と青のカギ

2作目です。

都会暮らしから一変
田舎の温かさに触れた作品です。

閲覧数:70

投稿日:2013/01/07 16:29:41

文字数:688文字

カテゴリ:歌詞

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