鮮やかな着物
とろける口唇
高価な簪の鈴音が鳴り響く

格子の向こう 更に奥の奥
身動きの取れぬ鮮やかな彩鳥

手を伸ばし続けても
必死に足を運んでも
その存在は遠い

金と欲望の舞う街で
気高き薔薇のように凛と咲く
その棘に触れようものなら
痛いと感じる前に逝かせてあげる

ゆるり見ゆるは真っ白な鎖骨
するり現れゆく滑らかな背骨

魅せつけるように
つり上げた口角は
愉しそうに歪んでた

艶やかな姿勢
誘い込む指先
重宝の着物の帯は解かれたのか

鉄の檻の薄暗い綺麗な部屋
自らを殺し生を委ねた麗蝶

どれだけ目を凝らそうと
どれだけ金を貯めようと
姿は拝めない

嘘と虚無が生む暗闇で
淋しく灯る篝火のように貫く
その火粉を被ろうものなら
熱いと感じる前に終わらせてあげる

さらり落ちれば美しい項
はらり降りゆく噛みつきたい肩

魅せつけるように
揺らした睫毛は
焦らすように影を作った

愛と修羅場を拒む地下室で
妖しく徘徊する言霊のように恐ろしく
その青白を笑おうものなら
寒いと感じる前に殺してあげる

すらりはだけゆくかじりたい足首
とさり捨てゆく舐め回したい太腿

魅せつけるように
寄越した黒い瞳は
合図をするように弧を描いた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

けものみち

花魁意識しました。

閲覧数:163

投稿日:2011/08/17 15:00:28

文字数:524文字

カテゴリ:歌詞

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