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28件
焼けつく様な蟬時雨
目の先に揺れる逃げ水
私はだらしなく生きながら
風になった無数のあなたを思う
微かに聞こえる虫の声
終わった花火の煙の匂い
私は溜息を吐きながら
星になった無数のあなたを思う
その時希望はあったのでしょうか
その時笑顔はあったのでしょうか...(長編詩)今日という日に
おむ。
「へえーじゃ、そのお友達のおかげで、今日ここに来てくれることになったってわけなんだね。それは感謝しないといけないなぁ。」
雑談すること30分余り。話し始めると意外と話のネタがあることに気づいて、初対面ではあったがそう気まずくなることなく時間を過ごすことができた。それに、沙羅はそんなにおしゃべりな方...深海のメモリー ~2. 冷凍処理された音色(後)~
翼翠
「商談入ったから、フロアよろしくね!」
店員について店の中に入ると、その男は近くにいた店内のスタッフにそう声をかけてから奥に続く別室へと沙羅を案内した。どうもただの店員にしては軽い印象の人物だとは思ったが、どうやらこの男はここの店長らしい。アンドロイドというのは新しい分野のため、若い世代が突出して...深海のメモリー ~2. 冷凍処理された音色(中)~
翼翠
「善は急げといいますし。」
一人暮らしをしているといつの間にか独り言が多くなってくるというのは本当のことらしい。いつの間にか声に出していることがあるな…と思いながら、最後の仕上げにコートを着込む。玄関につながる廊下へ出ながら指に鍵を引っ掛けて、短い廊下を数歩で抜けてブーツに足を差し込む。誰と約束を...深海のメモリー ~2. 冷凍処理された音色(前)~
翼翠
「ところで真優。本人がいるところでいうことでもないけどさ…ボーカロイドって高いじゃない。そんなお金、持ってたのね。」
「うっ…ほ、ほんとに本人がいるところでする話しじゃないわね!」
KAITOの歌唱で場の空気が変わったためか、真優のマシンガントークも一旦鎮まったのをきっかけにずっと気になっていたこ...深海のメモリー ~1.海色のアンドロイド(後)~
翼翠
「沙羅さま、ですね? いらっしゃいませ」
そう言って優しく微笑む青年の姿をぼんやりと眺めながら、彼女……鈴鹿沙羅(すずか さら)は内心なるほど、と納得していた。どこにでもあるような平凡なマンションだ。当然、建てつけてある扉だって、飾り気のない…といえばまだ聞こえはいいが、実際は味気ないデザインのも...深海のメモリー ~1.海色のアンドロイド(前)~
翼翠
aメロ
ある日の午後2時
携帯が鳴った
照れくさそうに
携帯を開いた
ふと見た夢が
現実(ホント)に起こる
いつでもあなたに
会いに行ける
bメロ...一輪花
加法定理
(昨日まではひとりぼっちが楽しかった
今日だけはひとりぼっちがつまらなかった
明日からはひとりぼっちをやめることにした)
寂しい少女に声掛けたのは
悲しい目をした素朴な少年
ぽっかりとあいた心の隙間を
埋め合うように二人手を取る
ふたりぼっちを知った少女は
少年に何もかも教えて、与えて、尽くして
次...The child hid God.
龍-Ryu-
「でっかく育ったなぁ…」
「僕より大きくなっちゃったねー」
夏休み目前の日曜日栄野家の庭先では京助がホースで水をまき悠助がそれを手伝って(邪魔して?)いた
「こないだまで双葉だったと思っていたのにもう花咲きそうでやがんの」
栄野兄弟が『大きくなった』といっているのは初夏に悠助が植えた向日葵のことで鉢...無幻真天楼【第二回 届け恋の光合成①】
島原あゆむ
三時間目が始まった頃だろうか…正月中学2年3組の教室内にはちらほらと『ハラヘッタゾ』という腹の鳴き声が聞こえ始めていた
弁当時間まであと一時間
それまで我慢する者、早々に弁当や食い物を取り出しコソコソ(または堂々と)食す者が男子生徒を中心にに見え始めた
そんな中彼【栄野京助(えいの きょうすけ)】も...無幻真天楼 【第一回 始まりはエビフライ①】
島原あゆむ
一人閉じこもり
何もかも遮断する
曖昧な物語など
聞きたくもないの
黒い部屋で研ぎ澄まされた
わたしは蜘蛛が糸を吐く音さえ
聞き取れるようになったわ
今更名前を呼ばないで
先に拒んだのはあなたでしょう?
嫌いで嫌いで仕方ない...QUARREL WITH WORLD
龍-Ryu-
「「さーて、ここからミニミニ予想の時間でーす!」」
再び進行を始める司会の2人。
「ミニミニ予想って、月~金まで行われる投票型アンケート番組??」
「え、ルナ知ってるのかよ」
ルナの呟きに、リウはぼやく。
「「ルナさんお見事! 今回は番外編ということで、一体どの着ぐるみが多いかを予想していただきたい...【亜種コラボ長編・特別編】 夕暮れに染まりゆく些細な出来事で過ぎる今年の夏。
もごもご犬
「あれ? もう決まったんですか? すごく早いですね」
散らばっていた3つのグループが戻ってきたことに対して、全く驚きを隠そうとしないムウ。
「俺たちの厳選した1枚はすごく自信あるぜ」
「ウサたちの方が絶対いいよー! うー!」
「優勝するといいねー、ウサちゃん」
アカイトをスルーし、ウサに笑顔を見せる...【亜種コラボ長編・後編(下)】 今年の夏は写真対決で決まり!
もごもご犬
「さてと、フワさんや。いよいよここからですなー」
「そうですね♪」
「私たちも、バンさんの研究所に行きましょうか」
そう言って、立ち上がるムウ。
「ムウさん、あれだけ意固地だったのに、氷アイス全部食べてくれたんですね」
ふわりと笑みを浮かべて呟くフワも、立ち上がる。
「・・・」
ムウは一瞬動きを止め...【亜種コラボ長編・後編(上)】 今年の夏は写真対決で決まり!
もごもご犬
いつも強く願う
刹那を、一瞬を、永遠に
逢える回数は多いのに
時間は短すぎて
神様、もしいるならば
わたしをあの人のなかへ
放り込んでください
だけど、
奥深い底に沈むのは嫌だなんて
わがままかしら...海に泣く砂
龍-Ryu-
鮮やかな着物
とろける口唇
高価な簪の鈴音が鳴り響く
格子の向こう 更に奥の奥
身動きの取れぬ鮮やかな彩鳥
手を伸ばし続けても
必死に足を運んでも
その存在は遠い
金と欲望の舞う街で
気高き薔薇のように凛と咲く...けものみち
龍-Ryu-
3グループのカメラ。(ワン編)
「天気がすごくいいわんねー・・・」
そよぐ夏風を感じながら、私は呟いたわん。空も青いし、ゆるやかに流れるパズル川の流れはいくら見ても飽きないわん。
「ナエルちゃん、とっても活発ですねー」
私の隣にいるめぐっぽいどちゃんは言ったわん。とってもきれいなお天気キャスターだわ...【亜種コラボ長編・前編(下)】 今年の夏は写真対決で決まり!
もごもご犬
2グループのカメラ。(ウサ編)
「うーうー!」
裏通りをただいま探索中! と・・・、
「あれ、面白い! うー!」
塀の上に、猫さんが寝ているのを発見! すかさずカメラで撮ろうとしたら、大変なことが起こった!
「あー! 猫さん動かないで―! うーうー!!」
なんと、猫さんが起きてそろそろ動いた! どう...【亜種コラボ長編・前編(中)】 今年の夏は写真対決で決まり!
もごもご犬
さて、メルアドを交換してからと言うもの何通ものやり方が交わされた
基本は好きな作家や小説の話ばかりが受信ボックスを埋めていく
学年と活動が違うだけで会う機会が殆どない
珍しく弁当を忘れ、食堂に買いに行くことにした
売店に並んでる間溢れかえるような人の多さに視線を泳がせると
ルカの鮮やかな桃色の髪が人...その3「私が導く幸せの話」 カイメイ
神崎遥
家に帰り、部屋にこもると早速先ほど押し付けられた小説を読んでみた
タイトルの欄は空欄のまま、始音カイトとかかれた下に
ー是非、感想くださいー
人を評価できるほどの腕もないのにと思いつつも一頁を捲った
それはまるで重石をつけたまま深海に落ちていくように、メイコはその作品に落ちていく
ひとつの出来事を少...その2「私が導く幸せの話」 カイメイ
神崎遥
その言葉に彼女はただ涙を流し頷くだけだった
きっと共に生きることは出来ないと思っていた彼女にとって
彼からの言葉は今までの不幸を全て無にするようにも思えた
きっと二人はこれからずっと、ずっと
手が止まってしまった、どれだけ捻り出そうとしても最後がどうしても気に入らず
何度書き直しても進めなくなり、額...その1「私が導く幸せの話」 カイメイ
神崎遥
「「今年の夏はー! ・・・写真対決だー!!」」
ひとまわり成長したムウとフワが思いっきり叫んで、今年の夏は始まろうとしていた。
「いやー、今年も来ましたよ。フワさん良かったですね!」
マイクを持ったムウは、笑顔でフワに言う。
「そうですね! 打ち切りにならなくて良かったです!」
「・・・打ち切り・・...【亜種コラボ長編・前編(上)】 今年の夏は写真対決で決まり!
もごもご犬
色んな蝉の声が鳴り響く、青い青い空が夏を告げているある日のこと。ここ、バンの研究所では、ちょっとしたパーティーが開かれていた。ということで、今日は色んな人たちが集まっている。
「やっとこの日が来たなー、バン」
「そうだな、アカイト」
いつもより少しだけ楽しそうなアカイトが言うと、バンも頷いて言った。...【亜種コラボ長編・前編】 まずは雑談で腕ならしでパーティーはまだ控えめに
もごもご犬
爺さんが死んだ。
俺は爺さんが死出の旅立ちを始める数時間前、図書館で暇に飽かせて、大型の宗教図版の本などを手にとってページを繰っていた。世界の宗教、古今東西の宇宙観、死生観が凝縮された宗教図版がその本には詰まっていた。竜が自分の尻尾を咥えている絵を見ていた時、親父がすごい勢いで俺をつかんで連れ去...おやすみジンクレエル 【未完】
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ウェルツの古時計
CHORUS:
Ninety years without slumbering,
Tick, tock, tick, tock,
His life seconds numbering,
Tick, tock, tick, tock,
It stopped short
Never t...ノクターンの森で Ⅰウェルツの古時計
禾烙
#6
僕が柏原に話しかけようと決心を決めるのは金曜日の下校時と決まっていた。もし気まずさが残って別れたとしても、土日のうちに落ち着くことができるし、月曜日にはリセットできる。もし柏原が僕に興味を持ってくれたとしたら、土日に話したいことを溜めて、月曜日に話してくれると思うからだ(重大な論理破綻がある。...朦朧と咲く悪魔花 【未完・下】
product16
『僕は一体何者なのか』
僕ははっきりと覚えている。あの特異な経験を!それ以降僕はその時点の僕を置いてきてしまい、変質してしまったのではないかと思える。
無邪気な感覚が、本気に変わっていく。
何かを得たい。僕のその意識が、純粋に鋭利な形のもので切り裂かれるまでと、その後――。
#1
春はのろり...朦朧と咲く悪魔花 【未完・上】
product16
Mind of me who flew
0-プロローグ
あたしは時々この世界からいなくなる。
周りの声はどこか別の所で聞いてるみたいだし、意識も変になる。
でも、別に存在自体が消えるわけじゃない。ただ、この世とあの世の狭間みたいなところに意識が飛んでいくだけ。ちゃんとこの世には存在してるけど、...Mind of me who flew 0-プロローグ
おいしいおこめちゃん