作品の用途・目的についてです。
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作品を公開する以上、できるだけ多くの人に触れてもらいたいと思うのが普通です。
創作そのものにしか興味がなければ公開などしないことでしょう。
では、「多くの人に触れてもらう」という目的を正確に意識できているでしょうか。
情景描写ばかりをモリモリにするのもそうですし、
難解でマニアックな表現ばかりを多用するのも、
結局は作り手側が陶酔しすぎていることから起こりえます。
視聴者を置いてきぼりにしてしまっている、いわゆる真夜中のラブレター症候群です。
冷静になって読み返すと赤面するやつです。
情景描写が美しい作品を作るのも良いと思います。
難解でマニアックなのも良いと思います。
大事なのは、一度冷静になって目的を思い出すことです。
「本当に伝えたいことはこれだったのか?そもそも、伝わるのか?」
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「海の美しさを伝えたい」
のであれば、いかに海が美しい存在なのかを表現する必要があります。
「輝く波しぶきと、優しい潮風。多種多様な生命の息吹が~…」
という感じです。
水族館とかのテーマ曲なら分かりますが、
当初の目的である「多くの人に伝えたい」からは少し逸れてしまっている気がします。
それならばと角度を変えて、
「○○を通して海の美しさを表現する」
というのもあるでしょうが、こちらも簡単ではありません。
なぜなら、多くの人は「○○」の部分で描かれたストーリーがメインテーマだと感じてしまうからです。
そうなると、「えらく情景描写が長々書かれてるなー」となってしまいます。
実はこれも本来は、
「美しい海を舞台にした○○を表現する」
が正しい目的の捉え方じゃないかなーとか思ったりするわけです。
◆
「難解でマニアック」についても同様だと思います。
難読漢字で検索かけたような言葉を片っ端から使うのもどうかなーという話です。
ex:
芥蔕(かいたい)
→
字面ではそれっぽく見えても、あくまで耳に入るのは「かいたい」という音です。
多くの人は「解体?買いたい?」となるかもしれません。
紺碧(こんぺき)
→
ギリギリ伝わりそうな気もしますが、あえてこの言葉にするという理由がほしいところです。
「青い」じゃだめなのか、「深く青い」じゃだめなのか。
歌詞付きのMVまで制作するつもりであれば、多少ハードルは下がりますけども。
◆
ゴシックホラーとか、難解で民俗的な感じも良いと思います。
でも忘れちゃいけないのは、それらは技法の一つだということです。
「多くの人に触れてもらう」という大目標があるのなら、
作品のテーマは何なのか、
それはちゃんと伝わるのか、
というのを考えた方が良いのでは、ということです。
一番良いのは他人の率直な感想を聞くことでしょうけど、
ほとんどの人はそれが難しいと思いますので、
できれば完成後に少し寝かした方が良いと思われます。
◆
気に入った楽器だからといって音量を上げすぎて、
結果、全体として表現したいことが伝わりにくかったり。
音も同様ですけどね。
歌詞探しで思うこと6
「私はこういう探し方してますよー」という内容であって、
決して「こうじゃないといけない」というわけではないです。
特に最近のボカロ曲はこういうパターンじゃないのも多いんじゃないでしょうか。
私にはそれは難しいです。。
※恥ずかしくなったら消します
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