『あなたの旋律』
                花信

空の彼方から だれかの声がする
地平線の向こうで 孤独を抱えた
みえない影に 何度も手を振って
まるで子供のように あなたの跡を追う

街はまるで 静けさをごまかすように
ネオンの色を いくつも瞬かせて
行きかう人々は ぼくが見えぬように
足早に過ぎてゆく 夕立みたくて

本当は わかっているよ
だから 心配しないで大丈夫
ただ ただ 声にはだせなくて
独り 寂しさの風に震えていたんだ

幸福〈しあわせ〉は それぞれで
消してしまいたい過去も傷跡も
ヒツヨウだったと思える日はくるのかな?

紫色に空を覆った 不安な夕日は
なにを暗示しているのだろう?

あなたが大人になるころには
たぶん そこにはぼくはもういない
ただ 思いちがいはしないで
それは 未来〈あした〉生まれるだれかのため

白く細く 伸びるあなたの旋律は
触れてしまえば すっと消えてしまいそう
あなたの 手のぬくもり感じるだけで
不安は どこか遠くに忘れてゆくのに

あの時 空の彼方から聞こえた声は
あなたでもなく だれかでもなく
いつかのぼくの声だったのかもしれない、、

だけど そんな声は風に飲み込まれてゆく

まるで なにもなかったかのように、、、

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

『あなたの旋律』

閲覧数:124

投稿日:2012/07/14 19:37:52

文字数:545文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました