（Ａ）
乾いた背中に　突き刺さる
乾いた視線を　感じる先に
暗がりの中を　探しても
怪しく漂う　気配はひとつ

（Ｂ）
月も　星も　夜も
溶け落ちてく
街も　人も　夢も
静まってく

（Ｓ）
闇夜の中から　姿を求め
行きつく先には　いつもの自分
変わらない　変われない　変えてやれ
そうチャンスは　今ここにだけ
逃れろどこかに　あては無くとも
気だるく沈んだ　体を起こし
動かない　動けない　動き出せ
もうそこまで　船が来ている

（Ａ）
乾いたこの街　たむろする
乾いた笑いは　僕らのハート
悲しくなるまで　振り落とせ
涙のひとつを　絞り出すまで

（Ｃ）
乾いた心に　沁み渡る
リキュールのグラス　落ちて割れたなら
破片の輝き　キラキラと
暗闇に慣れた　目には眩しく

（Ｓ）
悲観の中から　何かを求め
煌めく世界を　垣間見るなら
変わらない　変われない　それでいい
そうチャンスは　何時何処にでも
逃れる先にも　引き摺る昨日
留まるここにも　幕開ける明日
動かない　動けない　それでいい
心に決め　船を見送る

（Ｓ２）
夜は明け晴れる　朝陽を浴びて
グラスの破片が　更に輝く
変わらない　それでいい　いつまでも
命の果てる　そのときまで
夜を通り過ぎ　時は移ろい
いつものこの街　辿りついたら
動かない　それでいい　いつまでも
遠くへゆく　船を見送る