白騎士

明るい未来が開けるって　
正しい道を歩んでいれば
きっといいことがあるって
正しい生き方選んでゆけば
えっ？ちょっと待って
ボクの人生
最初から狂っている
正しくないまま生きている
もう十分背負っているよ
なのにまだ、背負えっていうの？...

ずっとずっと感じてた
伝わるもの
空高くどこからか
誘（いざな）いボクを呼ぶよ
さり気なく覗いた
キミの瞳の奥
キラキラ星たちが
銀河の渦に巻かれ
危ない　さらりかわして
拾った星の欠片（かけら）は...

さり気なく覗いた
キミの瞳の奥
キラキラ星たちが
銀河の渦に巻かれ
危ない　上手くかわして
拾った星の欠片は
妖しく愛おしく輝く
触れて感じるエネルギー
キミからのメッセージ
愛してる　その言葉だけ...

二人きりだった　キミとボクは
放課後の　静かな音楽準備室で
柔らかな　夕陽に包まれて
キミの顔が　少しずつ紅く染まる
聴かせてくれた　ボクの隣のキミ
大好きだと言う　あの歌を
切実な思いを　たたえたメロディ
ボクもすぐに　好きになった
いまでもキミは　聴いているのかな
大好きだった　あの歌を...

プラネタリウムに　映し出された星座
見上げる夜空には　形も追えないけれど
そこに星たちが　たしかに存在する
そしてボクたちも　たしかに存在する
もしもこの宇宙が　膨らみ続けるとしても
ボクはキミを離さない　このままずっと
ゼロから、いや５万光年先から
もう一度始めよう　物語を
星空のどこまでも　引力...

乳白色の空が　夜明けの海を覆う
水平線に向けて　歩みを進めるキミ
後ろからキミを　抱き留めたかった
けれどボクには　できなかった
振り向くその顔に　微かに笑みが浮かぶ
やがてキミは　波動に揉まれ消える．．．
．．．夢から覚めたボクは　隣を見る
キミはいない　その寝顔はもう見られない
霧が立ち込める　...

南（みなみ）海上の台風に向けて
北東から吹き込む涼しい風
今日のこの街はいつになく
爽やかな朝を迎えた
キミがいる街に台風が
向かっているみたいだね
雨が嫌いな、雷が苦手なキミ
大丈夫？って聞きたいけれど
２、３日だって言っていた
もう３週間が過ぎた...

駅から離れた
一つ通りを入ったところの
隠れ家のような洋食屋さん
一度前を通りかかっただけ
いつか行ってみようねと
言っていたのだけど
いつも駅前で
用事をすませていたボクたちは
その店にずっと行けないでいた
キミの引っ越し荷物が...

２年ぶりに会った君から　告白された
恋愛ではなく　君の余命宣告のこと
午後の喫茶店　冬の陽のやわらかな光
あと１年だよ、と穏やかに君は言った
突然の話だった　呆然としたわたし
そして人目を憚らず　泣きじゃくった
泣きくたびれたわたしに　君はこう言った
誰にも話さないでね　キミだけの秘密だよ．．．
悠...

茜さす　朝日を浴びて
眩しい光の中
頬染めて舞う姿を今も覚えている
時は過ぎ行き　見渡す夜空
煌めく星の上を
仄暗く覆う雲　流れた
外は雨　しとしとと
降り注ぐ
心が濡れる
夜の底　暗闇の中...

さよなら　ここからひとり旅立つ
動き出した　気持ちはもう止められない
沈む夕日　見送り　暗い夜を抜けて
輝き出す朝日の　光受け
いま　ひとり空へと飛び立つの　Say good-bye
朝風　頬に受けたならば　Feel so fine
さあ　行くよ　高くどこまでも　Fly high
湧き立つ想い　溢れ...

（Ａ）
乾いた背中に　突き刺さる
乾いた視線を　感じる先に
暗がりの中を　探しても
怪しく漂う　気配はひとつ
（Ｂ）
月も　星も　夜も
溶け落ちてく
街も　人も　夢も
静まってく...

朝の雫　この指に触れたら
蒼き頬に　受ける風もせつなく
はかなく舞い落ちる　うたかたの夢
はらりひらり
目覚め始めの　夢うつつ
この世の憂さに　戻りて
おぼろげのまま　ひとり見る
朝焼け染まる空
上弦の夜　帰り道
心のままに　夢はいずこ...

舞いあがれ　ひとすじの風へと
帰り道いつもの交差点
ふと振り返ると
夕陽に赤く染まる街並みの中
浮かんだまぼろし
あなたを亡くし時は流れ
色褪せずにいる
映画の台詞のよう　あなたがくれた
愛ことば
舞いあがる　ひとすじの風へと...

今もはっきり　憶えてるよ
はじめてほら　キミと会ったとき
素顔のままで　微笑むキミ
優しいキミ
可愛いキミ
愛しいキミ
眠れない夜を過ごした
朝が来ないよな気がした
一人ぼっちのボクのことを
気付いてくれたキミに贈る...

いつものカフェ　ぽつり
太陽ふと　翳ると
憂い帯び　光る
グラスを持ち　見つめる
風が運ぶ　遠い場所の
香り　甘く
動かされる　思い
朧ろげに
気怠い　昼下がり
予定も　白紙にする...