大好きな人の大好きな手
大嫌いな人の髪をいじりました
滑らかに指先
短いのが好きって言ったくせに

今すぐ説明して、なんて
今すぐ離れて、なんて
大胆に割り込んでいける程
子供じゃないの

気付けば隣に寝てる
穏やかな顔がムカついて、愛しくて
今はわたしの、今はわたしの
腕に抱きつくと避けるように
寝返り背を向けるから
泣かない、泣かない、泣けない

最愛の人の大好きな表情
最低の場で目撃しました
そんな濃厚なキス
わたしにはしてくれないくせに

何が違うのか、とか
何がいけないのか、とか
そんな細かく考えられる程
大人じゃないの

いつの間にか帰ってきてる
優しい言動が悲しくて、苦しくて
今もわたしの、今もわたしの
顔を寄せると逃げるように
すり抜け目をそらすから
言わない、言わない、言えない

きっと、ずっと、終われない
知らない香水（ニオイ）が痛くて、怖くて
離れたくない、離したくない
もうわたしの居場所は無いんだと
我慢していてもわかるのに
見ない振りはもう出来そうにないのに
ああ、愛しい人
こんなわたしを突き放したいなら
キスで窒息死（コロシ）てあげて