あの地震の日から私は生きる希望を得た。


「君がくれた生きる希望」


私たちはまだ寝てた時間。



ガタガタガタッ



私は激しい揺れとともに目を覚ました

「いったあ・・・・・・・!レン!?どこ!?レン!?助けて!」
「リン!大丈夫!?怪我して無い?」
「うん!早く逃げよう!」
「ガラスのあまりない所・・・・あった!とにかく必要なものを出来るだけ早くとって、和室に逃げよう!」
「うん!」

私たちは出来るだけたくさんの荷物を持って和室に非難した。

「ねえレン。どうなってるの?何があったの?」
「・・・・多分、地震・・・まだ揺れが来るから落ち着いて」

その時大きな揺れがまた襲って・・・・



私に向かって洋服タンスが落ちてきた。
駄目!怖い!
私は怖くて目を瞑った



私は揺れがおさまって少ししてから目を開けた。あれ?なんともない・・・・


「・・・あれ?・・・レ・・・・レン!?」



レンが洋服タンスの下敷きになって倒れていた。
どうしよう・・・私の力じゃ洋服タンスは起こせない。


「・・・・う・・・・・大丈夫?リン?怪我はない?」
「レン!レンは大丈夫じゃないんだから私の心配はしちゃ駄目!・・・・・・・・私を助けてくれたんだよね・・・・でも・・・・
レンは・・・・私のせいで・・・」
「・・・リン・・・落ち着いて・・・また揺れが来るかもしれない・・・・・・・俺はもう死にそうだけど・・・・リンは生きている・・・・だから・・・・ゆっくり落ち着いて・・・・・」
「嫌!レンが死んだら私はひとりになっちゃう!一人ぼっちは嫌だ!一人ぼっちはやだよぅ・・・・」
「大丈夫だよ!リン!お前は生きてるだろ!俺が死んでも、お前は生きてる!だから俺の分まで生きろ!」
レンはそういって怒鳴った。声にエネルギーを使ってた為息が荒い。
「あ・・・レン・・・ごめんね・・・・無理をさせるようなことしちゃって・・・・」
「こっちこそごめん・・・・あんなに・・・怒鳴っちゃって・・・・」
「無理しないでね、レン・・・きゃあ!」

また激しい揺れ。

「ああ・・・もうこれ死ぬな・・・・俺・・・・じゃあ・・・後はひとりでやっていけるだろ・・・リン・・・もうすぐ中2だろ・・・・だからもう・・・泣くな・・・・よ・・・・それと」
レンはもう意識がなくなりそうだった。そして最後にこういった。
「リンは・・・生きてる。死んでなんか・・・・いない・・・だから俺の分まで・・・・いき・・・・・・」



レンは死んだ



それから17年後


「リンちゃん!今月の予定は・・・」
私は生きてる。
今は芸能人として活動している。
君が私に命と希望を与えてくれたから。
地震を憎んでいる。
大切な君を死なせたから。
しかし感謝もしている。
生きる希望を与えてくれたから。




-fin

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

君がくれた生きる希望

阪神淡路大震災なので書きました。あの写真や去年の地震の映像を見ていてやはり痛々しい光景しか目に浮かびません。
これをよんでくださった皆様に心からの感謝をいたします。

閲覧数:147

投稿日:2012/01/16 21:33:13

文字数:1,195文字

カテゴリ:小説

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  • しるる

    しるる

    ご意見・ご感想

    いままで、フォローしてもらってたのに、フォローしてなかったことに気づきましたww


    そですね…こういうのは突然かつ一瞬ですからね…
    私含めて、平和ボケしている状況では、明日がまたあるからと思って、物事を後伸ばしにしますからね…

    日頃から、家族には感謝するべきだと感じます(しみじみ

    2012/01/17 20:39:17

    • 雪葉

      雪葉

      はい・・・・これは5分の4が先生から聞いた実話です・・・・
      これは家は潰れて無いが大切な人を亡くした悲しみをテーマに書きましたので・・・・
      そうですね、家族やいつもの日常は当たり前ですからね・・・・

      フォローありがとうございます!

      2012/01/18 19:48:05

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