【へなちょこ踊り】

例えば街にティラノサウルスがある日突然やってきたら
きっと真っ先に囮になって仲間を庇ってあげるんだ

例えば街にワサビの雨がある日突然降ってきたら
きっと持っているすべての傘を仲間に譲ってあげるんだ

矢でも牙でも受け止められる　水や木の実はすべて差し出せる
思うだけならなんでもできちゃうけれど
仲間を壁にするかもしれない　裸のふりをするかもしれない
咄嗟にとった行動こそが誤魔化しきれない本質なんだ

へなちょこ踊り　へなちょこ踊り
いつもどこでもへなちょこぴー
でっかいやつが相手となれば
尻尾巻いて　尻尾巻いて　逃げちゃう

例えば君がジャガイモになって誰もが君を笑っても
自分だけは今までと同じく君の味方でいてあげる

例えば君にキノコが生えて誰もが君を見捨てても
自分だけはこれからも変わらず君の隣にいてあげる

君を笑うやつはこらしめる　君の痛みは半分もらう
思うだけならなんでもできちゃうけれど
背中に指を差すかもしれない　他の仲間と遊ぶかもしれない
君に見せられない顔こそが君に対する本心なんだ

へなちょこ踊り　へなちょこ踊り
陰に隠れてへなちょこぷー
ちっこいやつが相手となれば
踏んだり蹴ったり　踏んだり蹴ったり　ボコっちゃう

へなちょこ踊り　へなちょこ踊り
いつもどこでもへなちょこぽーん
でっかいやつが相手となれば
尻尾巻いて　尻尾巻いて　逃げちゃう

君のためだと口では言うけれど本当にそうって言えるかな？
いつでも必ず味方でいると彼の目を見て言えるかな？
良く思われたいからではないと心の底から言えるかな？
自己の満足のためではないと目を逸らさずに言えるかな？

栄誉のためで　評価のためで　言うことすることが自分のためで
いつもどこでも絶えることなくへなちょこ踊りを踊っている

情けのためで　見返りを求めて　肝心な時にはまるで役に立たず
こそこそ陰に隠れたところでへなちょこ踊りを踊っている

だけどさ　もしも透明な涙がこぼれたら少し休めるかもしれない
いつかさ　もしも透明な涙がこぼれたら少し休めるかもしれない