流れるように
僕は日々を過ごす
誰かと　歩いたり
話したりしながら

流れるままに
同じ日々を過ごす
誰かに　答えたり
頷いたりしながら

大丈夫だなんて
繰り返して
変わらない僕を演じていた

自分を守るために　満たした嘘の海で
本当の言葉が　溺れている
でも　僕はどうすることもできずに
ただ　僕を眺めていた



見送るように
僕は日々を過ごす
じょうずに　喜んだり
笑ったりしながら

大丈夫だなんて
言い聞かせて
何もないふりを続けていた

自分を守るために　重ねた嘘の底で
本当の気持ちが　もがいている
でも　僕はどうすることもできずに
ただ　僕を見下ろしていた



思い出に変わる「今」が痛くて
やさしい歌に　鍵をかけた
何一つ忘れないつもりで
いつしか　何もかも見失っていた

自分を守るために　降らせた嘘の雪で
本当の自分が　凍えている
でも　僕はどうすることも　せずに
ただ　僕を見捨てていたんだ



でも、

もしも　まだ間に合うのなら
雪の海に沈んだこころが
融け出した　わずかなこの涙で
遠い春を　思い出せますように

遠い春を　また願えますように