新人兵士の訓練をしていると、女王陛下の守備兵が息を切らして、訓練所のドアを乱暴に開ける。

「おいっ!訓練中だぞっ!!」

訓練中の俺は気が荒くなることを、部下の兵士はよく理解してる。それを承知の上での開け方だと思い、怒声を浴びせた。

「団長、女王陛下が、毒を・・・!」
「毒ぐらいでガタガタ抜かすな!!」
「しかし!大臣が団長をお呼びなんです!」
「・・・大臣が、俺を・・・?」
「は、はい!」

嫌な予感がする。こんな時に呼び出すあいつは、最悪なぐらい性格が悪い。ああ、クソッ。女王陛下も面倒なことしてくれるもんだ!
どうか俺の悪い予感が外れてくれ・・・。

「遅かったですね、騎士団長殿」
「悪かったな。で、話ってのは何だ」
「女王陛下が毒を盛られました」
「・・・その話なら聞いた」
「団長殿、君が選んだ部下の不注意により、女王陛下は毒を盛られたのです」
「・・・でも無事なんだろ?」
「幸いな事に、命に別状はありません。しかし、この責任をどう取るおつもりですか?」

・・・予感ってのは外れないもんだな。忌々しいぜ、俺の鋭い第六感!

「責任取って辞めろって話なら、いつでも辞めてやるよ」
「では、責任を取って、君に女王陛下の護衛をお願い致します」
「はあ?」

突拍子のない話に、つい目を合わせてしまう。しまった、と思う間もなく、こいつはニッコリと微笑む。げぇ、こんな間近でこいつの微笑みを見るなんて、今日は厄日になりそうだ。

「・・・別に構わねぇけど、1つ条件がある」
「・・・何でしょう?」

聞き入れるつもりなら返事をするのが、こいつの癖だ。ニヤリと笑うと、その条件を話した。こいつは顔では拒否しつつも、よっぽど俺に護衛についてもらいたいらしい。渋々承知した。ハッ、こいつの嫌がる顔は、いつ見ても気持ちがいい。

条件は1つ。
『女王陛下に、レンをお供につける事』

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

悪ノ物語 03

第三話、メイト視点。

少しずつ進んでいくのでちょっとイラッ☆とくるかもしれません。
ごめんなさい...orz

次回は、ルカです。

閲覧数:322

投稿日:2009/06/02 00:26:45

文字数:793文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • 君僕

    君僕

    その他

    >詩也さま
    ありがとうございます!
    まさか小説を投稿して、その日にコメントが来るとは思っていなかったので、とても嬉しいですw
    またのコメントお待ちしています!!w

    2009/06/02 19:05:54

  • 詩也

    詩也

    ご意見・ご感想

    すごい面白かったです^^
    僕もまだまだなんですけれども。。。
    面白かったので
    なんとなくめーるをしました^^ 

    2009/06/02 08:14:36

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