凍えた臆病を解かしいてくように、
温めた炬燵に頭から入る。

少し苦しくなって息継ぎをした
火照った弱い吐息。

些細な嘘を吐けば吐くほど、指が悴んで
塞いだ炬燵の奥、息苦しい一人。

「誰とも上手くいかない」
蝸牛のように殻に篭って、
温もりさえ感じなくなってしまったかな。


無粋な言葉を紡いでみても胸は冷たくて、
それでも蜜柑はやけに話しかけて来た。

「一人で頑張るなよ。
凍えた心まで壊さないで、
お前がまた笑ったらそれだけで十分さ」

窓辺のゆきだるまに
名前を付けたのに、もう居なくて。
それを炬燵で寝そべって眺めるこたつむり。

来年はいないかな。


リビングの真ん中、居座る炬燵。
何も変わらない凍えた心に、
春は突然来て「出てきなよ」と言った。

こたつむりだった頃。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

こたつむり

なんて温かいんだろう。
あ、蜜柑。
もぞもぞ、zZZ。

うあじゃさんの歌詞募集に書かせていただきました。

炬燵(こたつ)っていいよね。
出たくない。

閲覧数:171

投稿日:2017/02/18 17:00:13

文字数:346文字

カテゴリ:歌詞

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