輪廻せぬ聖者の墓は
輪廻する風車の中に。

梵天塔の如き置き石 
凍てる軌条を軋ます寂
宵の森から虚な警笛

時に客車を薙ぐ歌は 髑髏にくるむ年代記
死罪の負債 司祭の不在 人の望みの綻びよ


隕鉄の車体に泳ぐは
黒々と巨大な魚。

紛い仏さえガリリと削り
一炊の旅で円環紡ぐ
福助たちの影は断章

貨物車満たす典籍は 奇電体にて騙る志す
異人の実験 自刃の逸剣 硝子の重罪負う梟雄


モノクロの太陽が九つ 引き絞られた笑いに落とされる
ゆるやかな獣が二頭 貘然として轍を食んでいる


偽物小屋の口上で 駅舎が宣るは霊と位置
聖者の果実 生者の不実 永劫に向かうあの列車

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りんねせぬせいじゃのはかは
りんねするふうしゃのなかに。

ぼんてんとうのごときおきいし
いてるきじょうをきしますしじま
よいのもりからうつろなけいてき

ときにきゃくしゃをなぐうたは
どくろにくるむねんだいき
しざいのふさい しさいのふざい
ひとののぞみのほころびよ


いんてつのしゃたいにおよぐは
くろぐろときょだいなさかな。

まがいぶつさえがりりとけずり
いっすいのたびでえんかんつむぐ
ふくすけたちのかげはだんしょう

かもつしゃみたすてんせきは
きでんたいにてかたるしす
いじんのじっけん じじんのいっけん
がらすのじゅうざいおうきょうゆう


ものくろのたいようがここのつ
ひきしぼられたわらいにおとされる
ゆるやかなけものがにとう
ばくぜんとしてわだちをはんでいる


にせものごやのこうじょうで
えきしゃがのるはれいといち
せいじゃのかじつ せいじゃのふじつ
えいごうにむかうあのれっしゃ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

北瞑泉路紀行(ほくめいせんろきこう)

r_aikaさんとのコラボレーション的な奴。
諸々は別途記載。

閲覧数:218

投稿日:2012/10/24 22:06:52

文字数:700文字

カテゴリ:歌詞

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