白い空まだ眠る街
閑散とした改札抜けて
定位置は3両目2番ドア
6時10分発特急電車

内側だけ禿げたローファー
左肩に背負った鞄に
洗いすぎで薄くなった練習着
どれもみんな好きだった

炎天下のグラウンドで
幾度も流した涙
過ぎ行く日々、尊く短い夏
駆け抜けた

ユニフォームまとった青い背中
浴びた光 止まない歓声(こえ)
記憶の景色の向こう側で
あの日の君を眺めている


窓辺の一番うしろの席
そこから見える海の街
静寂を割いてくローカル電車
放課後を知らせるチャイム

もう一度だけ あの頃に
戻りたいと言った先輩
わかるようで わからなかった
大切な青き日々

置き去りにしたままの青い影は
何も知らず明日を踏んだ
ほんのちょっとだけ悔しかった
あまりに馬鹿で一途だった


あの時君が知りたかったこと
今やっとわかったくらいだから
後悔などしなくていい
今の僕は君のおかげ

この季節が来ると思い出す
6時10分発特急電車
自然に覚えた路線図なぞり
繰り返し聴いた流行りの曲

僕はまたこの場所に還るだろう
置いてきたままの君に会いに、会いに
(30度越え真夏日の舞台
入道雲 蝉の声
記憶の景色の向こう側で
あの日の君を眺めている)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

陽炎 / 歌詞

オリジナル曲「陽炎」の歌詞です。

閲覧数:2,214

投稿日:2017/08/15 16:07:38

文字数:524文字

カテゴリ:歌詞

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