融ける時間
空へ伸ばす 手のひらへと
時のページは 蝶のように
舞いおりる
ぼんやりした 空の光
心の奥に沈む
過去の 記憶のゆらぎ
夏街に 漂う影
君は 満たされず
結晶した 思いはいま
昇華して 透明な空へ
時の河を 下ってゆく
いま君は 未来へと思いむける
過去は 消えてゆく
複雑な影と ゆらめく空に
街は 時を止め
遥かに霞んだ道は 遠く無限
微笑んで
霞んだ 水の景色
流れ下る 昼の迷路
気づかないまま 失くしたものは
風の吹くまま 過去へと消える
幼い君 夏は過ぎて
静かな青
波の向こうに 隠れ消える
静謐 白い鳥は
融けこむ 青
空に響く 天の時は
心の中に 影の種を
まき散らす
丘を下る 雨の光
濡れた 皮質の上に
影は 静かに伸びる
束の間の 夢のしずく
君は 鳥のよう
夏は過ぎ 木々は茂り
眼下に 永遠の世界
時の河を 下ってゆく
空に 羽ばたく鳥の心のまま
今日は 明日へと
迷路の中へと 道に迷い
海は 流れ込む
複雑な影と 波立つ胸に
過去は 囁いて
ゆらめく 過去の意識
語りかける 絵筆の跡
確信のまま 残したものは
未来へ続く 光の通路
幼い君 過去の姿
静かな青
海の向こうに 遠く消える
永遠 白い鳥は
見えない 青
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融ける時間
融ける時間
ダリとダリの作品のイメージから曲にしてみました。子供時代のトラウマというのかPTSDというのか、大人になっても時々心の深いところから表に出てきて良くも悪くも、その人の人生に影響与えるもののようです。
<ミクさん、ちょっとそこは…>
ボーカロイドをやるようになって気づかされたのは、我々は発声において意識せずに随分と複雑なことをやっているのだということです。
例えば次のような場合はどうでしょうか。「あのハシ(橋)のハシ(端)をハシ(走)るハシ(箸)をくわえたハシ(嘴)細鴉」。実際に声に出してみると同じ「ハシ」という発声であっても後に続く助詞なども含めて、言葉に合わせて微妙にイントネーションを変えて発音していることがわかると思います。ちなみに、イントネーションを逆にして発音すると関西風にもなるし関東風にもなります。
次の例は人間にとって難しいことではありませんが、ボーカロイドを始めたころは例えば歌詞入力して「私は自由な女の子 あなたへ伝える」と歌ってもらったとすると「は」や「へ」のところで度々笑わせてもらいました。ついつい通常の文章作成の習慣で「は」、「へ」と入力してしまうのです。ミクさんは文章としては認識してくれないのですね。
ミクさんに人の発声に近い自然発声をしてもらおうとすると色々と工夫が必要です。例えばこんなのはどうでしょうか。音符の”♩♩♩”に「そらの」と言葉を載せるとすると。この場合は何もしなくてもほとんど違和感なくミクさんは歌ってくれます。ところが「きっと」を載せるとどうでしょうか? 「き△と」(△は無音)と発音されると何か強く念押しされているようですし、人はこうは歌わないだろうと思います。「きいと」や「きーと」は、やはり変です。
そこでより自然に聴こえるように音符を調整して”♩.♪♩”として「きっと」としてやります。「き」を長く発音し「っ」の無音部を短くしてやります。音符の長短は曲調や前後の関係から更に細かく比率を変える必要があるかもしれませんが、「ミクさん、ちょっとそこは、こうしてみたらどうでしょう」と工夫して指示することで、より自然に歌ってもらえるようになります。
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