蝋燭の火が揺れる
夜の窓隙間風
打ち損ねた鐘との
擦れ合う音が響く
針が朽ち無くなった
時計が二時を告げる
空に浮かぶプレゼント
逆さ向きのクレセント

オルガンの演奏と
手で招く幻聴と
深紅色のドレスは
深い闇へと消える
「私と踊りましょう?」
誘う手は透け見えて
油分(あぶらぶん)は煤と化し
微かな炎は消える

谺するのは
硝子の靴と
消え去る罪と
吹き抜ける風
足に絡まる
茨の蔓と
ドレスの裾と
後ろめたさと
駆け上がるのは
硝子の靴と
黄疸物と
忌まわしい過去
見えてくるのは
続く段差と
白い吐息と
無色の未来


月光は影を成し
蒼白を照らし出す
揺れ墜ちる装飾電灯(シャンデリア)
珪酸の粉が舞う
針が朽ち無くなった
時計は何を告げる?
形だけのプレゼント
半沈みのクレセント

無意識の喧騒と
憑き回る幻想と
深紅色をしたそれは
石の段に滴る
「私と踊りましょう」
誘う手は甘い味
窓の外の手を掴み
足元から宙に舞う

駆け抜けるのは
消え去る罪と
熱い悪寒と
後ろめたさと
脳に焼き付く
硝子の靴と
ドレスの裾と
暗い夜景と
痛み始める
茨の蔓と
前頭葉と
忌まわしい過去
見えてくるのは
続く空虚と
黒い吐息と
無色の未来

黒い吐息と
無色の未来

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

時計塔

ええ。処女作。
手元に残ってる歌詞で一番古いです。

閲覧数:140

投稿日:2011/09/25 16:26:35

文字数:536文字

カテゴリ:歌詞

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