我の名を、呼んで
ただ一回でよいのです
呼んでは、くれませぬか

時の渦は まわつてまわつてまわつて
命の輪廻となるのでせう
彼の瞳は まわつてまわつてまわつて
私の姿を移すのでせうか

碧い碧い碧い鳥よ
我の吐息を運んで 海を越えて
彼の最期を 我に見せて
彼の魂を 我に届けて

我の魂を喰ろうてよい
彼の人の 最期の叫びを
我に教えておくれ

我の名を、呼んで
ただそれだけでよいのです
呼んでは、くれませぬか

夜の海は うねつてうねつてうねつて
人の心を取り込んで
湖の底 うねつてうねつてうねつて
輝きを消してゆくのか

蒼い蒼い蒼い山よ
いつか見た、山の桜に 彼の人の
彼の魂を 置いてきて
彼の魂よ 安らかに

我も今すぐいきませう
彼の人は 何も知らない
そのまま天へと さあ

戦場は 冷たかつたでせう
戦場は 地に塗れていたでせう
失つたのですか 消えたのですか
をかしをかしまことにをかし
立てぬ我には美しく
赤のハナビラに見えたのです

さあさ瞼を閉じて
あなたとともに 逝きませう
桜の下で 逝きませう

胸に抱いて 胸に抱いて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

ゐつか ゐまか

ボカロ、その他の使用OK
和風、というか、病床にいる妻と戦争に行ったまま戦死した夫をイメージしました。

閲覧数:84

投稿日:2009/01/01 11:28:18

文字数:480文字

カテゴリ:歌詞

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