虚ろな瞳が切り取った世界は
意味を失った灰色の情景
時さえも動きを止めて
冷たい月の光がナイフのように 歪んだ廃墟に突き刺さる
果てしない空白 君はどこにいるの?

何処から狂い始めたのだろう
順調に廻ってたこの世界の歯車は
辿り着いたはずの 追い求めてた世界は
自分を疑いたくなるほど 何もなくて

握りしめたままの捕縛の鎖
朱(あか)色に染まる錆びかけた鋼鉄の武器
全てを差し出しても 構わないと信じていた夢
今はただ虚しいだけ・・・ 君がいないから

全てを押し潰す闇を振り払って
走り出た自由の中で僕は ただ色のない空を見上げていた
つないだ手と手の温もりが 少しずつ冷えていくのを感じながら
終わりなき喪失へ僕は投げ込まれてゆく


そう僕達はひたすらに走っていた
行く先を考えることもなく願っていた
幾度となくこの手を汚して 憎んでいた世界に堕ちて
一番大切なものと引き換えに “理想”を得た

思考を焼きつくすまばゆき白い光
曇天にかかり溶け出すガラスの太陽
迫りくる闇に振りかざした新しい“正義”も
結局は同じ間違いを辿ってただけだね

何もかもが果たされるはずだった未来
今は輝きの消え去った世界・・・
目覚めれば 君はもういない
一人取り残された 気の狂いそうな蒼いエーテルの中で
瞳に残る笑顔だけが 今も愛しくて


Everything has broken up, I’ve lost you.
Everything has broken up, I’ve lost you.
Everything has broken up, I’ve lost you.
Everything has broken up, I miss you.


浅はかな夢から醒めた世界は
全てを失った灰色の情景 あの赤い星は消えた
光の消えた瞳、冷たい肌・・・ まだ僕は君を感じてる
二つの心だけが 遠く遠く離れて

僕らが変えた世界は
ただ破壊と痛みだけが残された情景
もう元にも戻せない
色のあせた月と日だけが 今もまだ壊れた世界を照らす
それでも僕は生きる このlost scenery

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

Lost Scenery

――――失われた情景

昔の作品。「革命」シリーズの原点になったような、「悪と戦うこと」の影の部分を切り取った作品です。
たとえその目的のために誰か死んでも、それが胸張って正義と言えるのかという話。

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投稿日:2013/09/10 15:18:45

文字数:899文字

カテゴリ:歌詞

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