*薄暗いアクアリウムの中
*無に融けていたはずの私は ふいに意識の輪郭が明瞭になるのを感じた
*なんだか とても悪い夢を見ていたみたいだ
*ゆっくりと開かれた双眸の先に 朱が仄かに滲んだ藍錆の空が広がっている
*夕闇なのか暁闇なのか 分からない
*病室に掛けられたアナログ時計の針は ただ数字を指し示すだけ
*ぼんやりと靄のかかった頭で エチゾラムを呑み込んだ

嚮後 案じて、(きょうこう)
蕩蕩 求めて、(とうとう)
倥偬 離れて、(こうそう)
悄悄 息をする。(しょうしょう)
蕭条 堪えて、(しょうじょう)
荒寥 抑えて、(こうりょう)
懊悩 続けて、(おうのう)
洶洶 息をする。(きょうきょう)

*私だけしかいない病棟は沈黙を貫く
*その無音が 私が孤独であるという為体を徒(いたず)らに奏でている
*心を劈くその耳障りな静寂(しじま)を掻き消すように
*また エチゾラムを呑み込んだ

どうか かみさま わたしたちを
いまのままで いさせて
あしたのこと みらいのこと
なやまないで いたいよ
どうせいつか わたしたちは
しんでしまうのだから
せめて いきているあいだは 
しあわせにすごしたいの

*身体の緊張が解れていく感覚
*深く深く意識の海へと沈んでいく安堵感
*それでも耳鳴りが止むことはない
*私はエチゾラムに伸ばした手を止め
*ヘッドホンを手に取ってみる

どうか神様 私たちを
今のままでいさせて
明日のこと 未来のこと
悩まないでいたいよ
どうせいつか私たちは
死んでしまうのだから
せめて生きている間は
幸せに過ごしたいの

私の未来がもし暗いとしても
*131(一切)の不安を無くせるわけではない

私は出来る限り泣かないでいたい
*しかしそれは特別な131(異彩)を放っていた

私の心が耐えられなくなるまで
*少しだけ 希望が見えた気がした

それまでは生きてたい 諦めない 前を向きたい

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エチゾラム - ヒズミ零 (歌詞)

閲覧数:115

投稿日:2022/12/21 18:48:45

文字数:815文字

カテゴリ:歌詞

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