出会い ―L―
 
「んー…?」
 
目を開けるとリンに似ているような、俺に似ているような…。
そんな少女の顔が現れた。
 
「え?あ、え?」
「大丈b…『ゴッ』
 
俺が慌てて顔をあげたため、顔同士でぶつかった。
めっちゃ痛い。
 
「びっくりしちゃった?ごめんね」
 
彼女は平気そうな顔をしている。
――鈍感なのか、石頭なのか。
 
「い、いや…。ところで君は…?」
「あ、私は鏡音レンk…」
「レン!?」
「カ。鏡音レンカだよ。よろしくね」
「あ、あぁ…。俺は鏡音レン。こちらこそよろしく。それはそうと、ここってどこ?」
「……ここは…。アンインストールされたモノたちが来るところ。時間ごとで部屋が区切られているの」
 
俺たちは今、壁紙も床もすべて真っ白な部屋に二人きりだ。
窓はない。
家具も全く無い。

「てことは…、レンカさんと俺は同じ時にアンインストールされたってことか」
「当たり前じゃない。だって、私は反転世界のレン君なんだから」
「反転世界…?」
「そうだよ。時間と鏡の裏の世界」
「じゃ、じゃあ、双子の兄弟がいたりする?」
「うん。『リント』っていう双子の兄がいるよ」
「何か不思議な感じだな…。そんな世界があるなんてな」

つまり、リントは反転世界のリンだな。
俺とレンカさんは一応同一人物なんだな…。
 
「フフッ。あと、私のこと『レンカさん』じゃなくて呼び捨てでいいよ」
「俺のことも呼び捨てでいいよ」
「レン…。なんか、呼びにくいなぁ。やっぱり『レン君』でいい?」
「何でもいいよ。そういえば、レンカはどうしてここに?」
「うーん、リントの身代わりになった感じかな。レン君は?」
「俺も同じだな」
 
やっぱり基本は全部同じなんだな…。
『リント』ってのも見てみたい。
 
「ねえ、ほかの部屋に遊びに行かない?」
「うん。行くよ!」
 
 
こうして、俺たちは部屋をあとにした。
 
 
 
次回に続きます。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

家族の消失 ―鏡音編②―

今回から亜種が出てきます。
 
苦手な方はお引き取りください。
 
 

だんだん消失からオリジナルになっていっている…。


 初音ミクの消失
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2937784

この小説の土台、および参考にさせていただいております。



閲覧数:470

投稿日:2012/04/07 14:41:06

文字数:821文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    まさかのこんな世界!?
    そして反転世界があるとか!

    と…言うことは?メイトとか?カイコとか?ミクオとか?いるということですか?

    2012/07/15 20:35:10

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