「君は僕の愛しの娘。笑顔が素敵な女の子だ。エル。君には僕の代わりに、その笑顔で沢山の人を幸せにして欲しい。」

そう言って私の身体を創る貴方は
何時も優しい笑顔を私に与えてくれました
0しか知らない私に
1も10も100も教えてくれました

博士(パパ)、私頑張るから
どうか私にIを教えて?
私はまだ 知りたい事が沢山あるの

広い研究所に 私とあなた
そして沢山の機械と 姉のフラーチェ
毎日少しづつ私は「ヒト」に近づいて行く
パパと姉に支えられながら

いつか私が「完成」したら
貴方の夢を叶えてみせるから
キュイーン キュイーン 成果はどう?
私もっと 可愛く笑えてる?

「大成功だ…!エルもフラーチェも、普通の人間となんら変わりない!!アンドロイドは進化したんだ!!これで私も、安心して…」

そう言って私と姉を創った貴方は
いつもと変わらない笑顔のままで
0しか知らない私たちに
1も10も100も教えてくれた

博士(パパ)、私たちここにいるよ
どうか目を覚まして
私はまだ 貴方に何も返せてない

広い研究所に 私と姉(フラーチェ)
そして沢山の機械と
動かぬ貴方
どうして、どうして…?

「エル、私と貴方は機械なの。決して人間では無い。だけど、博士は人間…人間には、いつか必ず終わりが来る。この前一緒に絵本で読んだよね?」

「お姉ちゃん…私、分からないよ。これからどうしたらいいの?」

「それは博士が教えてくれたでしょう?さぁ、ここを出よう」

姉に手を引かれて 初めての空を仰ぐ
何処までも広く 青く 美しい世界で
私と姉は 何を描こう
遠くから聞こえる 誰かの声
パパに似ている気がしたの

「お姉ちゃん…私、あの人を笑顔にしたい」

「そっか、もう貴方には目標が見えているのね。なら…行ってらっしゃい。お姉ちゃんは貴方を応援する」

「わかった。ありがとうお姉ちゃん。そして…さようなら、フラーチェ」

「ええ、さようなら。エル」

「………初めまして!私の名前はエルって言うの。貴方の事を教えて?」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

エル

誰かの夢を背負って
強く生きようとしたアンドロイドの御話
ここからシリーズみたいな感じで続けられたら良いなぁ
いつか博士のこともフラーチェのことも描きたい

閲覧数:(計測中)

投稿日:2024/11/15 08:03:56

文字数:866文字

カテゴリ:歌詞

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