…「アイタァッ!?」

私のお昼の目覚めは、私のよく知る隣の席の人の
教科書の角アタックだった

「つぅぅ…なにすんのよ、レン…」

私は半泣きになりながら、上を見上げた。
そこには[学級委員長]の「鏡音レン」が
少し眉間にしわを寄せ、
教科書を肩の上に載せた状態で、
私を見下ろしていた。

「なにすんの~、じゃないだろう
 ユキ、君さ、[副委員長]のくせに、真昼間から寝るなよ…
 なに、夜更かし?夜遅くまでおきてると、肌荒れるよ?」

…その口調から察するに、ちょっとイライラしているみたいだ。

「むぅ…余計なお世話ですよぉだ
 …で、なに?いつもは起こさないで放置してるのに、
 今日に限っておこしてくるなんて…
 明日、氷柱でも降るんじゃないの?」

私がそういうと、レンはひとつため息をついてからこう言った。

「ハァ…君さ、今朝の僕の話、聞いてないだろう?
 久々に〈事件〉が起こったから、明日は絶対部活にくるようにって、
 カイト先輩とメイコ先輩が言いに、昨日きてくれたって、
 昨日君が休んでいたから、今朝、
 僕は君にきちんと伝えたはずだが?
 それに、空から氷柱は降ってこない」

レンの突っ込みを無視して、私は朝の事を思い出していた。
(…あぁ、確かにそんなこと、いってた気がする)
その考えが顔に出てたのか、レンは少しイライラがとけたようだった。

「ん…その顔から察するに、忘れてはいなかったらしいね
 …ちょっと時間がないな
 急ごう、時間は待ってはくれないからね
 リンも待ちきれず、先に行っちゃったし…
 あ、そうだ。今日のお菓子はシュ・ア・ラ・クレム、
 お茶はレディグレイだってさ
 早くしないと無くなっちゃうよ?
 じゃ、僕は先に行くよ
 君に付き合ってたんじゃ、
 いくら時間があっても足りない」

といって、レンは私に背を向けて教室を足早に出て行った。

「あ、ちょ、それひどくない!?ねぇ、待ってよ、レン!」

(お菓子がなくなるのがイヤなので)
私はレンの後を追うように、教室を出て行った。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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正杏学園推理部(せいきょうがくえんすいりぶ) 第1話 〈召集〉

初・小説です(´・ω・`)

しかも学園モノで推理(探偵?)モノ

自分でもややこs(ry


人物設定  浅羽野 ユキ (あさはの ゆき)
      正杏学園2年2組 副学級委員長
      年中無休睡眠不足状態

      鏡音 レン
      正杏学園2年2組 学級委員長
      みんなから頼りにされる学級委員長

      鏡音 リン
      正杏学園2年2組 書記
      仕事をサボりたがる傾向がある      

      初音 ミク
      正杏学園2年1組 推理部兼園芸部
      園芸部にてネギを栽培中

      カイト
      正杏学園3年2組 学級委員長
      頼りにされない学級委員長

      メイコ
      正杏学園3年2組 副学級委員長
      学級委員長であるカイトのブレーキ役

補足   シュ・ア・ラ・クレム
      フランス語でシュークリームの意味。
      「シュ」とはフランス語でキャベツ、
      ハボタン、ハクサイなどの総称。

      レディグレイ
      アールグレイをベースに、
      柑橘類の果皮、と矢車菊の花を加えた
      トワイニング社のブレンドティ。
      フルーティーで爽やかな風味。        wikipedirより


以上、人物紹介と補足でした

閲覧数:149

投稿日:2009/06/06 19:06:12

文字数:870文字

カテゴリ:小説

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