愛を歌う君のために
絶望を歌う僕は
希望という幻想(ゆめ)のために
生まれた奇跡
小さな手と手がきつく繋ぎ合う
二人の瞳は綺麗に光る
薄紅の頬と頬がそっと引き寄せ合う
微睡む日和は見守るだけ
地(つち)は砕かれて 天(そら)は隠れて
焔の嵐がすべてを攫う
愛を歌う君のために
絶望を歌う僕は
涙よりも冷たい雨を
降らせることができる
彷徨い行く星の導(しるべ)
どうか迷い人を救って
荒野を行く影を追った
悲しい運命
見つめた夜明けは白く霞んでいた
再び芽吹いた命が消える
崩れそうな夜更けでも前を見据えられた
微笑む君がそばに居たから
風に晒されて 雲に呼ばれて
過ぎ去る未来が嘆きへ向かう
果てしなく闇に響く
声無き叫びの上に
止めどなく降り注ぐ
月の雫を集めた
希望という名前だけを
背負わされて落とされた
何もかもを抱き締める
哀しい運命
愛を歌う君がいつか
君のことを歌えたら
現実(ほんとう)に在る希望さえも
僕は歌えるだろう
終わりを知る星が謳う
祈りと滅びはきっと
始まりへと生まれ変わる
愛(かな)しい運命
眩しい野原を……
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