銀色のグラスに指をかけて
乾いた喉に赤いワインを
ああ、今、終末の夜は更けてゆく
ほら混じって濁って
儚い夢だと知っていたのに
無意味な感傷に溺れそう
ああ、また狂騒と創造の最中へ
ずっと回って踊って
もう、誰も知らない
世界のもっともっと深いとこまで
このまま連れていって
そう、きっと艶やかなドレスの
肩越しに交わす視線に
瞬くエモーション
過ぎ行く現実を脱ぎ捨てて
このまま覚めない夢に浸ろう
ああ、この歪な心の在り処を
いま壊して溶かして
もう、ここで無くした憧憬を
むき出しにされた心を
暗闇に晒して
そう、きっと秘密の言葉を
傷跡に塗り込めたなら
ゆらめくハルシネーション
もう、誰も知らない
世界のもっともっと深いとこまで
このまま連れていって
さあ、もっと果て無く渦巻く
鮮やかな極彩色の
彼方へ連れていって
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