お姉ちゃんは泣いていた

そして僕に叫んだんだ

お父さんとお母さんは

もうここにいないの

戦争が無ければ・・・

お父さんとお母さんは

戦争で死んだのよ

空爆で

撃たれて

妹が心配そうにお姉ちゃんに言った

外に聞こえるよ・・・

お姉ちゃんは僕を抱きしめた

私に何かあったら

あなたが妹を守らないといけないの

お願い約束して

お願いだから・・・

僕はお姉ちゃんを突き放した

わからずや

お姉ちゃん大嫌いだ

僕は家を飛び出した



ライセンス

  • 非営利目的に限ります

【シーン3】お姉ちゃん嫌いだ【赤い空】

命より価値があるものがあると言う
しかし、その一方で命より重いものはないと言う
平和な時代であれば、前者は通用して
戦後直後になれば後者を痛感する

そんな意味です

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投稿日:2008/12/30 22:52:59

文字数:232文字

カテゴリ:小説

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