なんて出来事があり、今に至る。あれから名美に笑顔で殴られっぱなしだから、たぶん大丈夫だ。
あの三人とは、いまだに深い話ができていない。

「ただいま~・・・って、誰もいないか。」
誰もいない家に向かって、帰宅を告げる。
冷蔵庫をあさり、今日の晩御飯を考える。が、何もない。
「あっちゃ~。買い物忘れてた。ご飯買いに行かなきゃ。」
制服のまま、財布と鞄を持ち、近所のスーパーに向かう。
今日はもう外食にしようかな。なんて考えながら自転車にまたがる。

自転車を走らせて、ふと横道を向くと、見知った顔がいた。
夕田達らしい。そのうちの美空が僕に気が付いて寄ってくる。
「あ、矢田クンだ!おーい!」
「ホントだ!夕田くん、今からどこ行くの?」
「え、いや、ご飯食べようかな・・・って」
以前のいろいろとしたこともあり、かなり緊張しながら答える。
「なら、ボクたちもお邪魔していいですか?いいお店、知ってるんですよ。」
「うん、なら連れて行ってもらおっかな?」
今日ぐらい、豪華だっていいだろう。そんな考えでついていくことにした。
はしゃいでいる美空、凛を横目に、廉に話しかける。
「ところで、どこ行くの?」
他に聞こえないような声で囁く。
「いや、決まらないみたいですよ、あの二人。」
「・・・まじ?」
「はい。あの様子じゃ、ちょっと一悶着ありそうです。」

二人の方に視線を移すと、廉の予想通り、ギャーギャーと騒いでいる。
美空はお寿司、凛はステーキが食べたい、と言い合い、ケンカが始まったようだ。
「こういう時、どうすんの?」
「いや、収まるのを待つしかないです。ハイ。」
廉は大変だな・・・と思いながら、一応仲介に入る。
後ろから廉の静止する声が聞こえた気がした。
「ま、まぁまぁ落ち着きなよ。」
「「外野は黙ってて!」」
の声と共に、両方から拳が飛んでくる。
「ぐほぉ!!」
拳がクリーンヒットし、目前の視界が目まぐるしく変わる。
地面に叩きつけられるとともに、意識が消えた。

ライセンス

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Black dusk 第1章-6

実は昨日投稿ボタンの押し忘れで、ウィンドウを閉じたというね、失態を犯してしまい・・・。

閲覧数:47

投稿日:2014/06/03 18:33:55

文字数:839文字

カテゴリ:小説

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