長らく更新停止しておりました。ただいまTwitterで燐堂と名乗り創作活動を再開させる予定です。それにつきましてBlack Duskはこちらでは非公開とさせていただきます。よろしくお願いします Twitter:@Hide_668gt
プロフィールを見る投稿作品32作品
もっと見る-
「俺だって助けてぇんだ。だけどあっちへの行き方がわかんねぇんだよ。」
「それならワタシ達が知っているよ。」
上から、美空の声が聞こえた。
「美空ちゃん!?」
「真二朗クン、名美チャン。キミたちには悪いけど、ここで消えてもらうよ。」
「クソッ。海田。こっちへ来い!」
「逃がさない!」
真二朗がまるでこ...Black dusk 第2章-6
-
夕暮れから夜になるとき。その時間は、足早に過ぎ去っていく。
その時の空がきれいだ、なんて皆は言うが、僕は違う。
その時間が、一番嫌いだった。
まぁ、理由なんて単純で、たまの休みで両親が遊んでくれても、その時間が来ると終わり。
どれだけ遊びたくても、問答無用でおしまいだ。
だからってその時間を嫌いにな...Black dusk 第2章-5
-
「どういうこと?真二朗。」
「いや、深い意味はない。まぁ、聞き流しといてくれよ。」
そういって掃除を再開する真二朗に向けて、名美が声を荒げる。
「どういうこと真二朗!いきなりそんなこと言われて聞き流せとか・・・無理だよ!」
「・・・なら、この事実に向き合えるか?」
真二朗は、名美をしっかりと見つめ、...Black dusk 第2章-4
-
「凛。あの二人はいない?」
「うん、いないよ。大丈夫。」
美空が入念に確認し、本題を切り出す。
「凛、廉。【Black dusk】のことなんだけど・・・。」
「どうしたの美空姉ちゃん。何かあった?」
「【アレ】を発動した人は、その後、暗い闇の中と、今までの記憶の中を行ったり来たりするの・・・。」
「...Black dusk 第2章-3
-
「うわ、暑い。ってここは近くの公園?」
遊んだし、泣いたし。いろんな思い出がある公園。
だけど、今あるはずの近代的な建物はなく、自然が広がっていた。
そしてそこで遊ぶのは・・・幼い僕と両親。
「父さん・・・。母さん・・・!」
久しぶりに両親の姿を目にして、思わず駆け寄る。
「和人ー!落ちるわよー!」...Black dusk 第2章-2
-
・・・また、この暗闇か。
いい加減何かヒントぐらいくれよ。ホント。
さっきは名美が子供だったはずなのに、いきなり中学生になったりして。なんなんだ?・・・
・・・あの頃は、まだ両親もいたっけ。今は死んじまってるけど。
たしか名美が10才だったから・・、あれ、いつだったっけ?
まぁ、どうでもいいや。その...Black dusk 第2章-1.5
-
第二章
ここは・・・どこだ・・・?
ひどく体が痛い・・・。僕は何をしたんだ・・・?
あれ、何か見える。・・・なんだろう?
『もう、いなくなってしまえばいいんだ。』
『何もかもっ・・・なくなってしまえばいいんだ!』
・・・あれ、僕の姿?だけど、何か違う・・・。
くそっ、なんだってんだよ・・・。
こっち...Black dusk 第2章-1
-
夕暮れに僕を変えられて、朝焼けが君を包み込んで、
地獄のような感覚と、天国のような音楽と、
この精神は僕に何をさせるの?
この夕暮れは僕を何にするの―――?
この春は新しく、前の秋はとても古く、
僕の記憶にはまだ君がいて、
君の記憶には僕はもういなくて、
そんな関係ももう慣れっこで。
だからって何も...Dusk Changes Me
-
次の日、4月18日。僕たちは美空の家に行くことになった。しかし、やっぱり不安だ。
僕は別にどうなってもいいが、心配なのはやはり名美だ。
保険で真二朗を連れてきたものの・・・。やっぱり不安だ。
そうやって考えながら歩いていると、真二朗に小突かれる。
「ほら、なに不安がってんだ。俺がいるから大丈夫だろう...Black dusk 第1章-11
-
その日の放課後。美空からメールがきた。しかし、そのメールに返信することはできなかった。
と言っても、誰かに誘拐されただとか、ケータイを盗まれたとかではない。
ケータイが壊れたのだ。それも予兆がまったく感じられなかった。
「これ、確か替えてから半年しかたってないよな・・・。はぁ。」
「で、なんで俺がつ...Black dusk 第1章-10
-
というか、美空とはなんだか怖くて話せない。あの晩の出来事もあるし・・・。
ぼーっと外を眺めていると、美空が話しかけてきた。
「ねぇ、和人クン。今度、家来ない?いろいろ話したいし・・・。」
「え、・・・うん。いいけど・・・。」
「どうしたの和人?美空ちゃんと何話してるの?」
横から名美が話しかけてきた...Black dusk 第1章-9
-
初めてのBIRTHDAY!
今日から始まる人生劇場!
おめでとうBIRTHDAY!
自分しか作れない一生にLet’s Go!
お母さん、お父さんありがとう。
僕は見上げて生きていくのです。
お兄ちゃん、お姉ちゃんありがとう。
私は一緒に生きていくのです。
幼稚園で皆と出会い、
小学校で皆と笑い、...おめでとう。今日の自分。
-
「え、美空?」
「和人くん。ワタシね、気になるの。和人クンの事が・・・ね。」
美空に押し倒され、ベッドの上に叩きつけられる。
抵抗しようとするが、美空の方が強く、結局はそのまま倒れこんでしまう。
「ちょっと、美空!?何やってんのさ!?」
「ん~?和人クンの事調べているんだよ~?痛かったら言ってね~?...Black dusk 第1章-8
-
「・・・っつ!て、ここは?」
目を開けると、知らない部屋の中にいた。
「見た感じ、女子の部屋だけど・・・。」
きょろきょろと当たりを観察していると、見慣れない物体を見つける。
形状はシャーペンのようなものだが、迷彩色で、ところどころに焼けた跡がある。
(なんだこれ。新しいシャーペン・・・にしては変だ...Black dusk 第1章-7
-
なんて出来事があり、今に至る。あれから名美に笑顔で殴られっぱなしだから、たぶん大丈夫だ。
あの三人とは、いまだに深い話ができていない。
「ただいま~・・・って、誰もいないか。」
誰もいない家に向かって、帰宅を告げる。
冷蔵庫をあさり、今日の晩御飯を考える。が、何もない。
「あっちゃ~。買い物忘れてた...Black dusk 第1章-6
-
それからは忙しくなり、三人とは少ししか話すことができず、一週間が過ぎた。
三人は、クラスにもすぐ馴染むことができているようだった。
その一週間は特別な出来事もなく、真二朗とつるんで、先生に怒られるいつも通りの日常だった。
・・・いや、一つだけ、特別な出来事があった。
「真二朗~。今度、カラオケ行かな...Black dusk 第1章-5