名前を知らないままで歌うのが好きだ
意味なんかどうでも良くって
ただ空気だけ震わせていたい

だってさ自己紹介なんて面倒だから
楽しかったことをただ話すように
下らないことを笑い合うように
それだけじゃダメな理由ってなに?

次に君を探すときに困るかも知れないけど
その時間は感触はずっと残ってる
輪郭を記憶から消したって
色も匂いもはっきり刻まれる

誰でも良かったはずなのにそうじゃない
落としたことも拾ったものも
悲しく思う必要は無くて
まだ君の声が思い出せること

どこかでまた会えるのなら歌うよ
耳を澄ました君が一緒にさえずるまで


言葉を知らないままで歌うのが好きだ
地図なんかどうでも良くって
ただ大地だけ響かせていたい

きっとさ辞書解釈なんて適当だから
嬉しかったことをただ喋るように
変わらないものを愛しむように
これだけじゃダメな事由ってなに?

次に君を呼ぶときに困るかも知れないけど
その温度も速度もずっと残ってる
行列が記録から消されても
味も気配もしっかり刻まれる

いつでも良かったはずなのにそうじゃない
失うことも気づいたものも
寂しく思う必要は無くて
いま君の胸が高鳴ってること

どこかにたどり着いたのなら歌うよ
笑み浮かべた君が一緒に踊れるまで


「何もかも溶けてるみたいだ」って
めがねを外した君がうらやましくて
無理矢理奪ってひっくり返って
笑われたことだって今じゃもう

「何もかも知らなくて楽しい」って
いつも驚いてる僕をうらやんで
記憶を取り替えようって頭ぶつけて
泣きながら大笑いしたあの日だって


すべきことを消しゴムで消した
行くべく場所を砂埃で覆った
求める気持ちを時間が拭った
会えなくなっても泣かなかった


誰でも良かったはずなのにそうじゃない
落としたことも拾ったものも
悲しく思う必要は無くて
まだ君の声が思い出せること
いま君の胸が高鳴ってること

どこかでまた会えるのなら歌うよ
耳を澄ました君が一緒にさえずるまで

どこかにたどり着いたのなら歌うよ
笑み浮かべた君が一緒に踊れるまで


それでも名前は知らないままで
まるでそれが合い言葉みたいだった

何も知らない二人だけの秘密

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ニジムネイム

閲覧数:126

投稿日:2023/02/16 20:04:36

文字数:930文字

カテゴリ:歌詞

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