僕は何の為に生まれてきたの?
愛される為じゃないのなら
せめて貴女を
愛して居させて


鐘(ベル)の音が鳴り響く
噴水広場
水の音に誘われて
微笑む貴女

頬に中(あ)たる飛沫(しぶき)が
涙に見えるのは
何故?

僕は何の為に陽光(ひかり)を見るの?
温もりを感じられぬなら
せめて貴女に
焦がれる想いを
許して


街の音が華やいだ
噴水広場
水の音は夕立と
嘯く貴女

頬に中(あ)たる滴(しずく)が
涙に見えるのは
何故?

僕は何の為に雨を浴びるの?
寂しさも流し切れぬなら
いっそ貴女と
溺れる夢でも
観させて


鐘(ベル)の音が谺(こだま)する
噴水広場
水の音で掻き消して
俯く貴女

頬を伝う雫(しずく)が
微かに光るのは
何故?

僕は何の為に月光(ひかり)を見るの?
祈りさえ許されぬのなら
せめて貴女の
羽搏き往(ゆ)く手を
照らして


雪が音を吸い込んだ
噴水広場
水の音と戯れる
貴女は居ない

頬を伝う雫が
心に遺るのは
何故?

僕は何の為に雪を被るの?
歌う事さえ出来ぬのなら
せめて貴女の
永遠(とわ)への旅路を
想って
眠らせて


教会の鐘(ベル)に
映る街並を
貴女の瞳で
見てみたかった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

鳥に恋した花の歌(うた)

《花鳥風月・四部作》

美しいものとは?
と問われたとき
『出逢い』は
その一つだと
答えるのかもしれない

だとすると
新たな出逢いを連れて来る
『別れ』にも
美しさが
秘められているかもしれない

花鳥風月は
それぞれにそれぞれの美しさを
自らの知らぬ内に輝かせ
人々の心に入り込んでいく

時には『出逢い』を連れて
時には『別れ』を連れて

閲覧数:110

投稿日:2012/10/07 21:38:48

文字数:518文字

カテゴリ:歌詞

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