吹き抜けた風の音に
小さな眠りは一休み
窓の隙間から零れて広がる
お日様と緑の匂いたち
レースのカーテンは知らん振り
一輪挿しのコスモスだけが知ってる
気持ちの中のポケットは
いつの間にか破れていて、
どれだけつめこんでも
いっぱいにはならなくて
後ろ向きで上向いて
大きく足を振って
鼻唄交じりで目を閉じて
音と風だけで進んでみる
まぶたの裏を照らして揺れる
これは木漏れ日?鳥の群れ?
透明で暗くて白いともしびで
見えないタペストリーは
何色にでも染まってく
私の知らない小さな全て
立ち止まる風の穏やかな凪ぎを感じたら
私もゆっくり帰ろう今日も帰ろう
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