レンは少し間を置いてから、「隣いい?」と聞いてきた。私は無言で隣を開ける。レンは少し遠慮がちに隣に座った。
「…リン」
「…何?」
もう一度、さっきの会話が繰り返される。
レンは、私に向かって柔らかく微笑むと、
「…髪、梳かそうか?」
と言ってきた。
「え?」
私は慌てて鏡台を見る。
そこには、いつも整えてある金色と亜麻色の混ざったような色の髪がボサボサになっている情景があった。恥ずかしくて顔が赤くなる。本当に、火が出そうだ。
レンは「ぷっ」と吹きだす。私は頬を膨らませて、「とうっ!」と枕を投げた。それはレンの顔に正面衝突する。
「…リン~?」
引きつるレンの顔。
私は「べ~」と舌を出した。
レンは「待てぇ~!」と枕を手に私を追いかけてくる。捕まるものかと、私はベットの上を逃げ回った。
「あ…」
私は途中でつまずいてこけた。後ろに居たレンもそれに続いてこけてくる。
……理解に数秒かかった。
「……」
レンが、私の上に覆い被さっている。
自分と同じ青の瞳が、私の瞳を見つめ返した。
トクン。
鼓動が早まって、顔が熱くなる。なにこれ……
「…リン…」
少し低くなったレンの声。顔が近付く。
しかし、私は軽く体を押した。
「もー、何やってんのよ…」
「……」
レンは少し私を見つめていたけど、諦めたのかベットを降りた。
「…座って」
レンは背中を向けていて表情は見えなかったけど、私はズキンと心が痛んだ。
「……うん」
私もベットから降りて、椅子へと足を進める。
……そういえば、昔よく交代で髪をとかしてたなあ…
私はそんな事をふと思い出していた。
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